292// 引き継ぎ hikitugi //
「お先に。」
「お疲れさまでした。」
定時を過ぎると、局員が一人、また一人と
仕事の区切りのついた者から帰って行く。
「今夜は私が引き受けようか?フィーリンガード。」
「局長。お任せしてもよろしいかしら?」
「戸締りだけなら。」
フィーリンガードの終わりの無い仕事を引き受けていたら
身が持たないと、事務局長は先に断りを入れ、
教授たちの会議に立ち会っていたジュリアスに向いた。
「申し訳ありません。」
「ゴードンさん、お気になさらずとも。お察しします。」
「局長、突然で悪いですが、明朝話せませんか?」
「私にですか?分かりました。では、皆さんお気をつけて。」
「お疲れ様。」
今日最終の仕事は、場所を変え行われることになり、
局長を残し、彼らは事務局を後にした。
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