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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 281
    00:02
    // そこに希望あれば…1 soko ni kibou areba ...1 //

    レークノースウッドの小高い丘に建つシュクール城を
    ウォーターローゼ駅のプラットホームから見上げる。
    ああ、また来たんだなぁ。とダニエルは思う。

    「ダニエル様、こちらの車で上がるようにとの事でございます。」
    荷物を積み終えたパドンが、言った。

    「また、お世話になります。」
    そう運転手に声を掛けて、シュクールの車に乗った。

    車はゆっくりと坂を上っていく。
    見慣れた風景を遠目に眺めながらも、ダニエルは無口であった。

     *

    執事に案内され、城内を進む。
    「ダニエル様、お久しゅうございます。」
    「ホフマン。元気そうだね。」
    「元気だけが、取り柄にございますから。」
    「それは、何よりだ。姫のご様子は?」
    「近頃は、塞ぎ込まれていて。」
    「それは、心配だね。城主様の用が済み次第、
    ご様子伺いさせて頂くよ。」

     *

    緩いカーブの回廊の途中辺りから、
    ピアノの音が漏れ聞こえてきた。
    「私は耳が良い方ではないので、どなたの手によるものですか?」
    「旦那様です。」
    音楽家程の耳を持たない身にも、その調べは心地よい。
    初めて聴くその穏やかな音色から、
    容赦ないハインリヒの姿を思い浮かべる事は、
    ダニエルには難しかった。
    「今日は、珍しいものを聴いたよ。」
    「旦那様が、当地におられることが稀ですから。
    私は、この音が好きです。そう思われませんか?」
    「そうだね。」
    いつも控えめなホフマンの珍しい言葉でもあった。
    が、ダニエルは、良いとも悪いとも評さなかった。

     **

    コツコツと、足音が聞こえだす。
    だんだんその音が近づいてくるのがわかる。
    リビングのバルコニーから、庭を眺めるのを止め、
    ピアノの前に着いた。

    彼も何か楽しませてくれるといいんだが……。
    その想いは、叶えられない事は分かっていた、
    楽が嫌いという訳では無さそうだが、
    演じ手にはならないと断言されてしまっていた。
    もう少し、気を利かせてくれても良いものを……。
    彼だけが、思い通りにならない。
    そこの辺りが、お気に入りの理由でもあるのだけれど。


    部屋の前で、足音がピタリと止む。
    ハインリヒは、そのまま曲の最後まで弾ききって、
    ようやく彼らのほうに振り向いた。

    「待たせて済まないね。そこへ掛けてくれるかい。」
    勧められるままに、席に着く。
    「ホフマン、お客様にお茶の用意を。」

     *

    ティーカップを傾けながら、ダニエルは、
    ハインリヒの話すのを、時折相槌を打ちながら聞いていた。
    社会情勢やら何やらの話が続き、
    取り立てて変わった用があるとも思えない。
    何のために、ここに呼び出されなければならないのか、
    彼の考えを読み取る術もない。
    自分の身の上に置いても、変わった事は全くない。
    ヴァケーションを取るにしても、時期尚早。

    「どうした?疲れているのか?」
    「いいえ。」
    「そうか。」

    ハインリヒは、ダニエルを真っ直ぐに見た。

    「呼び出したのは、他でも無い。フランソワーズの事だ。」
    「姫に何か?」
    「ダニエル・ゴードン。君に、娘をやろう。」


    --------------
    <ツブや記>
     

    登場人物>>
     ダニエル・ゴードン
     パトリシア・パドン …ダニエル専属執事
     ハインリヒ・シュクール
     ホフマン … シュクール家執事 
    -----------------
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      | 2011.07.14 Thursday |   ・// N // | comments(0) |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |
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