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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 266
    00:01
    // 本気で来い2 honki de koi 2 //

    「アルベルト。
    明朝、トマスが来る。そのつもりで。」
    「はい。父様。」

    父子だけの食卓は、華も無く、
    ともすれば沈黙の時間が長くなりがちである。

    ジョセフィーヌやフランソワーズが不在というだけで、
    普段とはこうも違ってしまうものなのだ。
    妻が寂しいと溢すのも分かる気がした。
    いつもは話を聞く側という役割だけれど、
    息子は話の主導を握ろうとはしないだろう。

    「スエンセン教授は、お元気か?」
    「お変わりなく、お過ごしですよ。
    最近は、マリアさんのお話が増えました。」
    「そうか。男として喜ばしい事だ。あの教授の性格上、
    今更結婚という事にはならないだろうが。
    大切にされているのだろう。先の城でも微笑ましかった。
    いつまでも元気で居て頂きたいものだな。」
    「そうですね。教授がいらっしゃらなければ、
    インターグレも丸く収まらないですし。」
    「確かに、経験の成せるものは少なからずあるな。
    ――ところで、あちらのほうは、どうなんだ?」
    「?」

    「研究だ。研究のほうは、滞っているという事か?」
    「まさか、そんな事はありませんよ。
    順調…と言えるのではないでしょうか。
    初めの1年で、かなりの事を手掛けました。
    エキスパートとして教授たちの知恵、音の可能性と考察。
    それぞれに考える考えられる思いついた事を持ち寄りました。」
    「現時点で考えられる事は、出尽くしたのか?」

    「そうですね。
    新たな方向性を生むには、少々時間が足りません。」
    「ならば、どうでも良い様な講義を取るのは止めたらどうだ。
    お前が言い出した学生としての約束の期限は、
    あと1年と少しだからな。」
    「私は世間知らずですし、
    ここでしか得られない知識にも興味があります。」
    「そうだな。確かに、そのような形式を重視している。
    私は、お前が望むなら、
    その小さな世界に居ても良いと思うが。」

    「父様!それは、どういう意味ですか?」
    「家に囚われる必要など無い、と言っている。
    それは、時代の流れだ。――
    お前が心の底からやろうとしている事は、何なのか。
    その答えを出せ。私の後を取ると言うなら、
    半端な気持ちで居てもらっては困る。
    私の肩には、何人いや何百人分の責任がある。
    本気で来ないと、周りに潰されるぞ。」

    一度心が折れてしまった息子が、
    ここまで立ち直ったというのに、
    私はまた、突き落とそうとしている。

    私の中で芽生えた不安をお前は知らない。
    真っ直ぐな目で、私を見てくる――


    **
    「旦那様、奥様からお電話です。」
    「ありがとう、ホフマン。」

    「ジョー、どうした?」
    「あす、戻ってよろしいかしら?」
    「悪いが、あと2〜3日は来ないでくれ。
    明日は、トマスが来る。アルとも話さなければならない。」

    電話の向こうで、溜息が聴こえる。
    「…そうですか。仕方ありませんわね、殿方というものは。」
    「ああ、すまない。そちらの準備は整えさせておいてくれ。」


    ***
    ポロ… ポロロン…
      指が 鍵の上を滑っていく…

    アルベルトは、目を閉じて、両手を胸の上に組んだ。
    夜も更け往く時間ゆえ、
    現実のピアノを鳴らすことは適わない。

    (癖になってしまったかもしれないな。)

    奏でる音は、脳内イメージと同様に、音の深みを増す。
    音を紡ぎながら、先程のやり取りを思い起こしていた。

    (僕の望み… それは… )
    (お前の小さな世界にあれば良い?)
    (お前が本当に成すべき事は何だ?)

    自問する、
    すべてが矢になって心に突き刺さる。
    答えが出ぬうちは、決して抜けない 一矢一矢…


    チッ チッ チッ
      時計の針は 
         刻一刻と同じ軌道に沿って運針していく…


    --------------
    <ツブや記>

    登場人物>>
     アルベルト・シュクール … 愛称アル
     ハインリヒ・シュクール … 愛称ハインツ
     ジョセフィーヌ・シュクール … 愛称ジョー
     ホフマン … シュクール家の執事

    -----------------
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      | 2011.01.29 Saturday |   ・// N // | comments(0) |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |
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