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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 250
    00:02
    // ひとりよりふたり? hitori yori futari ? //

    インターグレ・ミケールの学内の並木の葉が、
    風になびき、さわさわと乾いた音をたて始めた。
    色づいた葉は、日の光を浴びて、
    透かし見た色は、鮮やかな黄や赤に見える。
    何かの拍子に、枝を離れ、緩やかなカーブを描き、
    地上にゆっくりと降りてくる。

    (もうどれくらいの葉が落ちてきただろう…)

    ベンチから見上げる空は、どこまでも澄んだ青で、
    雲ひとつ浮かんでいない晴れやかさが恨めしい気になる。

    (あと、少し…そう、少し…)

    信じているつもりの気持ちとは、裏腹に
    不安な翳(かげ)を落とすのだ。


    *
    「ニコ。こっち。」
    やっと見えた姿に、
    クリスティーヌは、校門横から手を振った。
    「ごめん。待った?」
    「来たばかりよ。」

    そう彼女は言うけど、そうではない。
    僕は、出掛けのコンタクトで、
    かなり来るのが遅れてしまったのだ。

    「本当に、ごめんね。クリス。」
    彼女は、そっと僕の口に手を当てた。
    「行きましょう。」

    彼女は、左手にパラソルを差し、
    右手に大きなバックを、持っていた。
    「バックをかしてごらん。」
    僕は、右手にそのバックを下げ、空いている手を彼女に差し出した。
    彼女の手は、すっかり冷えてしまっていた。
    「こんなになるまで…」
    「ニコの手、温かいわ。」
    また彼女に言葉を遮られてしまったけれど、
    彼女はそう言って、顔に笑みを浮かべた。


    **
    「ここに来るの、久し振りね。」

    僕達は、森に来ていた。
    週末の時間を誰にも邪魔されない場所といえば、ここしかないし、
    何より、ふたりの時間を大切にしたかったから。

    「ずっと忙しくしていたから、ごめんね。本当に耳が痛いよ。」
    「ずっと…」
    今度は、僕が遮った。
    「君の事、考えない日は無いよ。それは、僕自身に賭けて誓える。
    どんな時でも、君を――その…」

    「君を、何?」
    「君と離――。ごめん、
    感情ばかり先走って、上手く言葉にならないけれど。
    僕には君が特別な存在で、君と僕を切り離して考える事はできなくて。
    でも、君は、僕に何を望むのか、分からなくて、悩ましくて。……
    できれば、君の想いは、胸の内に仕舞わず、僕に直接伝えて欲しくて。
    僕も、君に伝えていきたいし。――どうだろう、クリス?」
    「私も、……貴方が何を望むのか、分からない。
    貴方が、ひとりでやりたい事をする事を望んでいる…だけだとしたら、
    私は、何の役にも立たないし、
    本当に貴方に必要とされているのだろうか?
    婚約などしなくても良かったのではないか?
    何かの間違いだったのかもしれない。
    夢でも見たのかしら?……とか、グルグル考えるの。
    ひとりで居るとダメね。全てを否定してしまいたくなる。
    もしニコが、包み隠さずに話して居てくれるのだったら、
    私もそうするわ。――何だか、……契約みたいね。」

    「そう?僕は、君に誠実で有りたい、有り続けたい、と思ってるよ。
    君の事が、好き。……大好き。クリス――。」

    彼女の頬を包み込むように、手でそっと触れて。
    優しい眼差しで、もう一度、クリス愛してると囁き、
    彼女は蕩(とろ)けるように、目蓋を閉じた。
    その刹那、彼女の口の柔らかな感触に触れた。


    **
    樹々の色づいた葉が、ヒラヒラと小川に浮かぶ。
    「少し、座っていく?」
    クリスが頷くと、
    僕はロングコートを脱いで、下生えの草の上に敷いた。
    その上に、ふたり並んで座り込んだ。

    寒の間の、たまにある穏やかな日という事も有って、
    暖かな日の光を集めたようなその場所に、
    僕は、仰向けに転がった。

    「クリス、気持ち良いね。」
    見上げた空には、薄い雲がゆっくり流れて、
    風も無く、心地良い。
    「そうね。ニコ、寝ちゃわないでね。」
    「大丈夫だって。しばらく、こうさせておいてよ、クリス。」


    --------------
    <ツブや記>

    登場人物>>
     アルベルト・シュクール … 愛称、ニコ
                   (特定の人のみ。通常、アル)
     クリスティーヌ・リッチモンド … 愛称、クリス

    -----------------
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      | 2010.10.14 Thursday |   ・// N // | comments(0) |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |
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