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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 241
    00:01
    // 合わせる顔 awaseru kao //

    時折吹く風は、肌を刺すような冷たさがあり、
    冬の訪れを予感させる。
    寒い感覚を少しでも減らそうと、コートの襟を立てる。

    雑用に追われる日々の中であっても、
    季節感覚だけは忘れないように、心掛けてはいるのだが、
    学内の敷地を走り回るような日もあるので、
    必然的に、他の職員よりも薄着になる。

    ぶるぶると、足元から冷えが上ってくるようだ。
    そんなことを考えながら、少し歩く速度を上げた。
    前方に見える建物の角を曲がると…


    音がどこからともなく耳に飛び込んできた。
    甘く切なく、物憂げなる響きが、辺りには広がっていた。
    その音は、紛れも無く…


    *
    コンコンコン、とノックの音がした。
    ガチャッと、ドアが引かれた。
    「ルイス、今いいかい?」
    楽器を構えたままで、閉じていた目を開いて、
    ルイスは、声のする方を見た。
    「やあ、コンコルド。」

    *
    カタン。
    コンコルドの前に、マグカップが置かれた。
    「飲めよ。」
    「ありがとう。」
    「どうしたの?普段なら、まだ持ち場を離れる時間じゃないよね?」
    「追い出された。」
    「本当?」
    「嘘を言っても、仕方ないじゃないか。衣装合わせだって。」
    「教授の?それなら、仕方ないかな。
    じゃ、今のうちに休んでおけば。」
    「それは、そうだろうけどさ。君のところをコールする
    からって指定されて、どれ位かもわからなくて、
    かえって身動きがとれやしない。」
    「そうか。でも、ダンテ教授の信用を得られたのは、嬉しいかも。
    君と堂々と時間を過ごすのも悪くない。」

    「それがさ。この後、予定立て込んでたハズで。」
    「気に病むな。なんなら、合わせるかい?」


    **
    ギャンティは、レッスンを終え、練習室に不要な物を片付けた。
    ふと時計を見るが、今日の予定は、これで終わりであった。
    補佐のルイスも、レッスンを抱え、顔を出さない。
    もとより、分かっていた事であるが、どこか寂しく思った。

    ふと、受話器を取った。
    「ああ、ギャンティです。しばらく研究室を離れます。……
    彼は、自室でしょう。また、連絡を入れます。よろしく。」
    (たまには、良いだろう。)
    と、いつもと違う行動をする自分に言い聞かせた。

    コートを羽織って、部屋に鍵を掛けた。
    もちろん戸口には、不在と連絡先を記したボードを下げた。
    コールが鳴っても、事務局に転送される。心配は無い。

    *
    講義とレッスンの合間は、微妙な間隔で、
    用事をするには、いつも中途半端であった。
    それが今日は、最終レッスンをしなくても良くなり、
    風は穏やかで、天気もこの季節としては、上々であった。
    目的地も無く、散歩を始めた。

    見慣れた広い敷地の校内は、自分の庭のように知り尽くしていた。
    夏の盛りに萌えていた樹々も、この季節になるとさすがに
    葉が落ち、周りの景色がうかがえた。
    (花も、少なくなった。)
    空は、青く。うら寂しい。そんな感覚に囚われ始めた時、
    何かの音が、耳を掠めた。
    その音に引き寄せられるように、歩きだした。

    (やはり――)
    と、その聴き慣れた音に耳を集中しながら、
    聴き覚えの有る旋律を追った。
    が、その音自体は、そう長く続かなかった。
    (彼の顔が見たい。)
    その浮かんだ思いを抱いて、歩を進めた。
    彼の準備室の戸口に立って、ノックしようと手を挙げかけた。

    刹那。音が溢れだした。

    ギャンティは、それを諦め、
    その一番近くに有るベンチに、腰を下ろした。
    (ルイスの音に、フルートの――あれは、コンコルド君か――)
    ただ目を閉じ、彼らの姿をイメージした。
    (織り成されるハーモニーに、ふたりの息が合っている。
    私の出る幕など、有りはしない。)


    --------------
    <ツブや記>
    時は、7章N213の後。場は、インターグレ・ミケール。

    登場人物>>
     ロマリオ・コンコルド
     アントニオ・ルイス
     ギャンティ

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      | 2010.09.01 Wednesday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |