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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 211
    23:17
    // フェスティバルの華 1 gakusai no hana 1 //

    主に音楽講義に使われている講堂は、
    客席は、聴講シートであったが、
    造りは、小ホール然としていた。

    午前のリハーサルも兼ねた練習で、
    出演者は、程好い緊張感の中、開場を待った。

    *
    「僕らの出番まで、時間があるね。どうする?」
    アルベルトは、隣のふたりを見た。
    「少しエネルギー補給しようよ。」
    ミッシェルが続けたのを、カットナルが受けた。
    「アル、お前も来いよ。」

    **
    サマンサ、シンシア組への拍手が、控え室にも聴こえてきた。
    彼女らの日々の成果が、ハーモニーを作り、客席を沸かせた証だ。

    「いよいよだね。」
    アルベルトは、舞台に視線を移した。
    「今日のために集中してきたんだ。最後まで、よろしく。」
    ミッシェルの言葉に、カットナルが頷いた。
    「ああ。じゃ、行こうか。」

    ミッシェルを先頭に、アルベルト、カットナルが続いた。
    サマンサ達と、擦れ違う。
    「皆様、期待しています。」
    「ああ、ありがとう。君達も良い演奏だったよ。」

    *
    舞台袖の幕間から、トリオは出て来た。
    それぞれの定位置まで行くと、
    彼らも、指慣らしも兼ねたチューニングを始めた。

    チューニング完了、とばかり
    司会のテレジア・アルテミスに目配せをする。

    「次は、最終組になります。
    ヴァイオリン、カットナル・トバイ。
    フルート、ミッシェル・カンタータ。
    ピアノ、アルベルト・シュクールの、トリオです。」


    一瞬の静寂。
    会場内は、固唾を呑んで、待つ。
    奏者の動く、その刹那、その息吹で、
    皆は、耳を奪われた。

    高音の細い――そのたったひとつの音が、僅かに音量を変え、
    それは永遠に続くのではないか、と思わせ始めた。
    そこへ、何度か低いであろう音が、重なり、
    楽器特有のヴィブラートを帯びた。
    極僅かな音量で、アルペジオが鍵盤の上を跳ねていった。

    フルートが、小鳥のように囀り、
    ヴァイオリンは、風のように囁き、
    ピアノは、川の流れのようになって、
    音は、次第に紡がれ、空高く舞い上がった。

    静かな情景が、辺りに広がっていくようであり、
    人々に穏やかな春の感情を思い起こさせた。

    そして、その曲の冒頭を思わせるような
    フルートの音色で、終結を迎えた。

    トリオが礼をすると、場内に拍手が巻き起こった。

    *
    カットナルは、弦を更に引き締めた。
    曲の始まりを際立たせる為――しばらくの間を持たせる為――
    楽器を構え直した。

    この日の為に設えた揃いのステージ衣装、は異例で。
    白いシルクの袖に刺繍を施した長袖のカッターに
    少し幅広の長いサテンの棒タイをリボン結びにし胸元に垂らし、
    燕尾に伸ばした前身頃はヴィロードの襟付きベストに、
    タイトでストレートなベルベットのスラックス姿。
    カッターの色以外は、色違いの揃えだった。


    スポットライトが、一人の姿を捉えた。

    弦を押さえる指が、小刻みに動き出し、
    弓も先程の曲とはうって変わった速さで、激しく上下する。

    カットナルの独奏が続いた。

    この曲は、もうこのまま終わるのか?
    と聴衆が思い出す頃になって、やっと
    軽やかなフルートが、加わった。
    と同時にヴァイオリンは、緩やかな音を奏で始めた。
    その頃になってようやく、ピアノがコードを付けた。

    それから、ヴァイオリンの独奏部分だった譜を、
    今度はトリオで、アレンジした譜で、華々しく演じた。

    カットナルのブラウンの瞳は、ヴァイオリンの弦に向けられ
    左手と弓を弾く上体の動きと共に、
    すっきりと整えられたライトブラウンの髪が揺れる。
    ミッシェルのマーブルの瞳は、
    舞台のライトの加減で微妙に色合いが変わって見え、
    肩に掛かるストレートのブロンドが、
    フルートの銀色と相まって、美しい。
    アルベルトのウォーターブルーの瞳は、時折鍵盤を撫で、
    緩やかなウェーブのある黄色みがかった白いブロンドが、
    黒いグランドピアノの上蓋の間から覗いた。


    最後の一音に向かって駆けて行く音は、
    演じ手の、息を弾ませ、心を満たした。
    最後の響きを残して、トリオは目を閉じた。

    音の余韻が消え、開場内に、
    割れんばかりの拍手と賞賛の言葉が飛んだ。


    ---れすと・たいむ・すたーと-----------

    <幕間の…ツブや記>
    1曲目の『何度か低いであろう音』
    何度か、と言えば――
    定番なら、3度か5度か…ですかね?
    勿論、指が開くなら1オクターブでも結構ザンス(笑)
    っていうか、ココの記述は、
    ヴァイオリンとフルートでしたから――
    できれば、ハーモニーが綺麗に重なる音がいいですね♪

    --------------れすと・たいむ・えんど---
    N212に続く。

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      | 2010.05.09 Sunday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |