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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 210
    20:29
    // 隣は空いていますか? tonari ha aite imasuka ? //

    迷子と思っていた女の子は、実は知能犯で…
    ふたりは、仲良く繋いでいた手を開放され、
    迷子の保護という目的を見失った。

    「行ってしまいましたね。」
    フランソワーズは、言った。
    ダニエルは、今何をすべきか少し考えていた。
    「そのようです。――そろそろ持ち場に…」
    「お待ちになって。少しくらいは、いいでしょう?」
    フランソワーズは、思いきった。
    自分の我侭で相手を当惑させてはならない、
    と知っていて。
    彼女の気持ちを思い、
    ダニエルは困ったというような顔をした。

    「……お願いです。ダニエル様。」
    フランソワーズの言葉に、
    ダニエルは完全に足を止めていた。

    「入り口付近で立ち止まらないでください。
    あとの方が入場できずに、お困りです。」
    ふいに場内を整理している学生に声を掛けられた。
    ダニエルは、とっさにフランソワーズを彼らの視線から隠し、
    その学生と自分の後ろに立っている人に一声掛けた。
    「足止めしてしまって、すみません。
      ――さあ、姫。参りましょうか。」


    **
    午後から演奏が始まっていた会場内は、
    幕間というタイミングで入場した事もあり、
    少しざわざわとしていた。

    「何名様ですか?」
    会場担当の学生が尋ねてきた。
    「ふたりです。」
    ダニエルは、直ぐさま答えた。
    担当者は、客席を一望した。
    「舞台に近い方では、右のあの辺りと、
    後部には、数箇所あります。」

    指示された席を見て、フランソワーズが言った。
    「後ろの方ですが、正面のあの辺りはどうでしょうか?」
    「では、そちらに参りましょうか。」
    ダニエルは、彼女の手を取って、階段を上っていった。

    *
    「すみません。お隣は、空いていますか?」
    2つ空席がある列の端に座っている人に、
    ダニエルは声を掛けた。
    その女性は空席を見やって、こちらに振り向いた。

    「はい、どうぞ。――あら?フランソワーズ?」
    「クリスティーヌだったの。」
    「ええ。演奏順は、この次の次になるわ。」
    「来るのが遅くなって、ごめんなさい。」
    「いいのよ。気にしないで。丁度いい感じだから。」
    そう言うと、クリスティーヌは席を詰めた。

    ダニエルは、連れが居たら安心と、口を開いた。
    「では、僕は失礼し…」
    ダニエルの言葉を、フランソワーズが断ち切った。
    「ダメです。お掛けになって。」
    間髪を置かず、クリスティーヌが続けた。
    「ダニエル様。ニコルの演奏聴いていってください。」


    ニコルという名前に反応してしまう。

     ニコ、君とは約束してなかったが――

    彼の婚約者を無視するわけには、いかなかったからだ。
    ダニエルは、観念して座席に着いた。


    **
    ダニエルは、彼女らが話すのをただ見ていた。
    その視線に、クリスティーヌが気づいた。

    「ダニエル様は、こういうものは、如何なのですか?」
    「専ら、聴く側です。僕には、そちらのセンスはありませんので。」
    「そうですか。」
    「貴女方も、何かされているでしょう?」
    「人前で演奏できる程では、ありません。」
    「良い趣味をお持ちだと思います。僕は全くダメですから。」
    「初耳ですわ。」
    フランソワーズが口を挟んだ。
    「もっとお話したいですけど。」
    辺りの様子を見て、クリスティーが言った。
    「始まりそうですか?では、後ほど。」
    ダニエルは、軽く会釈した。

    *
    ライトダウンされたのを合図に、場内に沈黙が訪れた。

    高らかなヴァイオリンの調べに、
    軽やかなピアノのトレモロ――
    サマンサとシンシアの、デュエットが始まった。


    どの聴衆も舞台に注目する中、
    ダニエルは、フランソワーズの横顔をそっと見つめていた。


     僕はどれ位、彼女の顔を見て来たのだろう?

    ふと、そんな想いが湧いて来た。

     彼女は何を想って、
      こうして僕を傍に置こうとするのだろう?
     僕は、自分の想いなど 抱いては、いけない存在なのに
      どうしても 彼女の事が気になってしまうのだ。

     本当に、困ったことだ。

     『見守る役目』さえ、負わされていなければ、
      この想いは、心の片隅に追いやって、
       早々に ピリオドを付けてみせるのに……

     ああ、貴方は残酷です。
      ミスター ―――――― ………

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    <ツブや記>
    『彼の婚約者を無視するわけには、いかなかった』
    『見守る役目』という――
    ダニエルは、父ともう一人の大人との約束事で行動を束縛され、
    一度手に入れたロックシティでの自由は揺らいでいました。

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      | 2010.05.08 Saturday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |