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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 206
    23:37
    // 来た道 kita miti //

    フェスティバルまで、あと数日と近づいたある日。

    「ミラ、今日もよろしく。」
    カットナルは、普段通りミッシェルに言った。

    「カール。今日、僕ダメだから、練習。」
    「どうして?」
    「レポートの提出。一つ忘れてた。」
    「マジで?」
    「悪い。許せ。」

     確かに、ミラの机の上は、大変な事になっていた。
     これまでも、よく音を合わせている。
     今日くらいは構わないか、と自分に言い聞かせた。

     手伝える事があれば、手伝うんだがなぁ。
     でも、あの様子じゃ、
     返って邪魔に成る…かもしれない?

    「講義済んだら、ルイス先生のとこ行くから。後は頼む。」
    「了解。」

    今日の支度を終えたカットナルは、
    余計な事を言うのを止めて、寮を出た。


    **
    遠いあの日。
    インターグレ・ミケールは、憧れだった。

    「カール、近くに公立の学校が出来たんだ。
    寮生活までして、遠くに行く必要はないと思うぞ。」

    その言葉を聞いて、父は僕自身に興味が無いのだと知った。

    「家から出る必要は無い。何でも有るじゃないか。
    他にどんな玩具が必要なんだい?」

    僕のヴァイオリンは、玩具でしかないと思っていたのだと。

    「お父さん、僕は玩具が欲しいわけではありません。
    このヴァイオリンを通して奏でる音楽が好きなんです。
    それは、ここには無いものです。
    僕の知らない音の響きを、もっと奏でたい。」
    「本気で言ってるのかい?」
    カールは、強い意志を湛えた瞳を父に向けた。

    「そうか。ならば、思う存分やってみなさい。
    そして、時期が来たら、私に耳を傾けなさい。
    カール、守れるかい?」
    「はい、お父さん。」

    *
    それ以来、父は学校の事をとやかく言わないなった。
    成績云々よりも、「調子はどうだ?」
    僕の望むものは、何でも許可してくれていた。


    「カール、約束は覚えているかい?」
    「はい。」

    その時期は今だった訳ですね、父さん…


    **
    学内の――
    通い慣れた道、見慣れた校舎、そこにある全てのもの。
    ここに自分が居るのは、当然至極で、
    学問を教えてくれる教師達も、校内に働く人々も居て、
    自分を支え励ましてくれて、いつも語り合える友も居る。
    そんな事を想い出すと、
    この場所での様々な記憶も蘇ってくる。

     今、一番充実した日々を送れているのは、…。

     来年、自分がここに居ないというのは、不思議な気分だ。

    *
    校門から校舎に続く道を歩いていると、彼女の姿。
     朝から、ついてる。

    「おはよう。フランソワーズ。君も、講義かい?」
    「おはようございます、カットナル様。私は、兄の所へ参ります。」
    「そう。じゃ、またね。」


    ***
    ルイスは、ノックに続きドアの開く音に、
    手を止め、面を上げた。

    「おはようございます。」
    「おはよう。…シュクール君?あれ?早いね。」
    「お約束の時間より早く来てしまいましたか?
    すみません、ルイス先生。」
    「もう、こんな時間だね。早速、始めるかい?」

    ルイスの机上は、雑多な趣を呈していた。
    どうやら、時間を忘れるほど、熱中していたらしい。

    アルベルトの日課だった練習前の
    ウォーミングアップが終わった頃合を見て、ルイスは、
    開いていた頁に、栞を挟み、さっと閉じて、立ち上がった。

    *
    「これを見て頂けますか?」
    アルベルトの手から、ルイスは受け取った。
    それは、書き下ろしの譜面だった。
    「新譜かい?――これは、例のやつ?」
    例のやつとは、トリオの演目の事である。
    「ピアノ・パートも書き込んできました。」
    「じゃ、早速音にしてみていいかい?」
    「お願いします。」

    ルイスは、愛器を一艇持ち上げ、弓を滑らせた。
    本来ならば、ピアノを弾いてもらうべきところだが、
    ピアノが無い部屋では、
    初心者のアルベルトに任せるより、速いからだ。


    「悪くないね。でも、なんだろう?……やめておこう。
    解釈は、トリオでよく話し合ったほうがいい。
    君達の学びにもなる。その楽しみを奪うのも悪いしね。」
    ルイスはにこやかに話し、楽譜をアルベルトに返した。

    「レッスンに入るよ。
    その譜面のヴァイオリン・パートを弾いてみなさい。」
    「もう、時間では…」
    ルイスも、時計を見た。
    「心配ありがとう。ならば、教授に連絡しておくよ。」

    *
    レッスン時間は、延長された。


    「さあ、構えて。」

    アルベルトは、ぎこちなく音を追う。
    熟練者用の譜は、手に余った。
    だが、ルイスは何のフォローも入れずに、ただ待った。

    アルベルトの手が止まった。
    ルイスは知っていた、その音が理論上存在しない事を。


    --------------
    <ツブや記>
    玩具…『おもちゃ』とルビを打ってくださいませ。

    『理論上存在しない』という事は、
    どこかで調達できるのかもしれない?
     そんな、訳あるかい? との突っ込みご勘弁を(笑)
    ピアノとかの鍵盤楽器は、キーの数だけしか音は存在しないけど。
    弦の音の法則から言えば、
    弦上にはその可能性は在る、と無謀にも仮定します。
    音域に認められていないだけでね(笑)

          *
     ――最後に、このお話は<創作>で<ツブや記>であり、
       現実世界とは同一であるとは限りません。(193)――

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      | 2010.04.26 Monday |   ・// N // | - |

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