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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 191
    22:38
    // 彼の決意 kare no ketui //

    「カール。このところ熱心だね。」
    ミッシェルは、カットナルの机の隣に立った。
    「後が無いからね。」
    それまで書いていたレポートから目を離し、
    カットナルはミッシェルを見た。
    「僕らにも、時間切れが来るなんて、考えていなかったよ。」
    ミッシェルは、寂しそうにカットナルを見返した。



    「悪いね。――僕はそろそろこの舞台を降りなければならなくなった。
    『もういいだろう?お前の我侭はここまでにしてくれ。』なんて父親に
    言われたら、何も返せないよ。ずっと何も言わず、自由にさせてくれて
    いたからね。――ほんとに、ごめん。」

    「ああ、当てにしていたとも。…っていっても、どうしようもない。
    いわば、君自身が決めた事に変わりないから。――僕を見捨てないで…
    って言っても、帰ってしまうだろう?」
    「何気持ち悪い事言ってるんだ。――僕の分も上乗せして、目指してい
    るものになってくれ。――期待してるから。」
    「君は、ズルイな。――第2のルイスとコンコルド、いやそれ以上になろ
    うなって、言っていたのは君だ。――僕に期待しても、なれっこ無い。
    ひとりでなんて。…そう僕が目指せるのはせいぜい、コンコルド先生を
    超える事。」

    「それを言うなら、ダンテ教授じゃないのか!?」
    「絶対、嫌だ!」
    「なんで?」
    「それは…応えられない。っていうか、話を逸らすなよ!」

    **
    これまで重ねて来た日々が、終わる。
    その、気持ちに反する事実に、ふたりは耐え難い気持ちで一杯だった。
    ふたりの間に生まれた信頼、決して壊れないと信じていた未来。
    同じ場所同じ音楽の道で共に生きたい、いや生きていける。
    自分たちの演奏にそれなりの自信も他人からの評価もあった。
    足りないのは、……

    そんな事は、解っていた。
    でも、どうにかならないか、という気持ちだけは捨てきれない。
     ―― 悔しい ――

    *
    ミッシェルの顔が歪んで見える。今にも涙が零れそうだ。
    カットナルは、ふと窓のカーテンに視線を移した。

    「最後の1年だ。…今期はスパート、来期は単位残さないようにしないと。
    ――その前に、フェスティバルもある。」
    「そうだね。」

    *
    「覚えているかい?
    いきなり楽曲を告げられて、舞台に立たされたこと。」
    カットナルの言葉を、ミッシェルが受ける。
    「あれは――新入生の頃だよね。
    1年は見学オンリーだからって聞いていたのに、とんでもなかったよね。
    何言われたのか解らないくらい気が動転して…」
    「楽器手渡されて、慌てて調弦したっけ。なのに、アイツは涼しいして
    サッサとピアノの前に座りやがって…思い出したら、腹立ってきた!―
    ―なんでいきなりトリオ?――なんでなんで…」
    「まあまあ、押さえて押さえて。――そうだよね。打ち合わせくらい欲
    しかったね。――あれって上級生の気まぐれだったらしいじゃないか。
    教授たちも面白そうだから、やれ〜なんて、ふざけてるとしか思えなか
    ったよ。――だけど、あの白羽の矢が立たなかったら、僕たち教授たち
    の目にも留めてももらえなかったんだよ。」
    「それはそれだけど――アイツの出汁に使われたのが、腹立たしい!」

    「君は、相当根に持ってたみたいだね。今だから言うけど、僕は、彼が
    休学してくれて喜んだ。――君には、悪いと想うけど――目障りだった。
    楽器が違うのに比較されて、迷惑だったから。」
    「それは、ミラの言葉とは思えないな。」
    「カール、それは買被りだよ。綺麗な心のままで、一番が取れるなんて
    ――それは、理想に過ぎない。」

    *
    「エントリーする。」
    「それなら、僕は――君と本気の――最高の演奏をしたい。
       …!…
    もしかして、また彼女を誘おうと思っているのかい?」
    「ああ、僕にとっては最後のチャンス。
    逃したくないのさ…でも、なぁ。」
    カットナルの歯切れの悪い言葉に、ミッシェルは聞いた。
    「何か、気がかりでもあるの?」

    「最近、近寄りがたいオーラ発しているんだよね、彼女。」
    「そう言いながら、君っていうヤツは、懲りないものね。
    今まで、どれくらい断り続けられていたっけ?」
    「ミラ、あのね――そりゃ記録更新かもしれないけれど。
    何もしないのは、僕には合わないから。」
    「そうか、そうだよね。――じゃ、お手並み拝見、と洒落込むかな。
    『諦めの悪さ』は、君の代名詞だもの。」
    「茶化さないでくれよ。――ほんとに、君は…」
    「事実だから、ね。」
    「まったく!」
    好き勝手なことを言いながらも、互いの顔は笑っていた。

    「そういうことなら。練習はしておくよ。誘ってくれるんだろう?」
    ミッシェルは、カットナルに同意を促す。
    「ああ、勿論。僕らは、最高のパートナーだからね。」

    --------------
    <ツブや記>
    ・登場人物
     カール … カットナル・トバイ
     ミラ … ミッシェル・カンタータ

    現在カールとミラの寮は、同室。
    入学当時は、カールとアルが同室でした。
    教授たちに贔屓されているという事実が、許せなくて
    距離を置くことになってしまった、カールがいました。
    でも本心は、違いました。* N47、N50参照

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      | 2010.03.27 Saturday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |