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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 185
    22:52
    // 打診 dasin //

    「ジュリー。君のご子息は、今ロックシティだったね。」
    ハインツは自分のテスクを離れ、ジュリアスの隣に立っていた。

    「ハインツ。何を根拠に、そんな…」
    「でも、私は見た。リゾートの現状を知るために、出向いたろう。」
    ジュリアスは、ハインツの留守中の事を思い起こした。
    「――というわけで、頼みたいことがある。」
    「断る。君の頼みは、ろくな事が無い。」
    「心外だな。――それなら、直接当たらせて貰う。いいね。」
    有無を言わせぬ態度のハインツに、
    ジュリアスは、口の中で言葉を転がすほかなかった。
    どうせ彼は、自分の思い通りにアクションを起こすだろうから。

    「じゃ、出掛けるから。」


    ***

    「ランチは、これを温めて――」
    パドンは、キッチンの鍋を指差しながら、説明しようとしていた。
    「大丈夫、任せて。気にせず出掛けなよ。」
    ダニエルは、パドンの手を引き、
    リビングに連れ出し、鞄を差し出した。
    「はい。――パパ、いってらっしゃい。」
    パドンは、鞄を受け取ると、ダニエルの顔を窺った。
    ダニエルは、ただ頷いて、手を振る。
    「行って来ます。」
    後ろ髪を引かれる思いだったけれど、そのままパドンは玄関を出た。

    リビングの窓越しに、パドンの姿が見えなくなるまで見送った後。
    ダニエルは、朝食の後片付けをする。
    パドンが仕事で留守の間は、自分の出来る事はしておく。
    結果として、本来しなくても良い事をさせてしまっている
    のだから、当然と言えば当然の事である。

    *
    ダニエル自身、ロックシティでの暮らしにも慣れてきていた。
    室内の片づけを終えたダニエルは、
    玄関から外に出て、家をぐるっと回った。
    こうして時々、点検しておくことも大切な仕事だ。
    薄っすらできた壁の汚れを取れ除き、
    もう一度、家の外観を確かめていると――

    「こんにちは。」
    声の人物には、見覚えがあった。
    「シュクールさん?」
    「ダニエル君、覚えてくれたのかい。嬉しいよ。」
    「どうして、ここに?」」
    「君と話がしたいんだ。」

    ハインツを室内に入れたのは、歓迎してというわけではない。
    土地の人に会話を聞かれたくなかった、というのが本心だった。
    古縁の方々にはお会いしたくない、今すぐ帰って欲しい。

    「初めに言っておきますが、僕はゴードン家から飛び出した人間です。
    家に戻るつもりは、ありません。
    従って、シュクール家からのご命令は、お聞きできません。」
    ハインツは困ったな、という顔をする。
    「まだ、何も言ってないのに。――手厳しいね、君達親子は。」
    「父が、何か?」
    「話を切り出す前に、断られてね。」
    「父らしいんじゃないですか。無用な事に関心を示さないのは。」
    「それでは、コミュニケーションも、とれないじゃないか。」
    「きっと――貴方が、ご無理を言われようとしているからですよ。」

    「そうか。――君は、どうしてここに居るんだ?」
    「えっと…、僕は、一般人としての暮らしを勉強中です。」
    「それは、ミケールよりも良い勉強になりそうだね。」
    「どういう意味ですか?」
    ハインツの言いたい事を、ダニエルは察する事が出来ずにいた。

    「ミケールは、人を育むのが苦手らしい。悪く言えば、頭でっかちかな。良い知識を得るには、国内最高機関であるから。君にも、遠回りせず――と考えて、お勧めしていたんだが。後でも問題はない。行く気はないか?」
    「今の僕には、必要ありません。
    家事が出来る事のほうが、この家のためになりますから。」

    「大人になれば、家に篭ってばかりじゃいられまい。
    将来の事を、どの様に捉えているんだね?」
    「それは――」
    ハインツの容赦ない問いに、ダニエルは口篭った。
    「使用人は、そこまで踏み込んだ話はしないだろう。
    時間にゆとりのある今、考えておくといい。」
    「余計なお世話です。シュクールさん!」

    「すまない。君は、私の親友の大事なご子息だから。――それに君は、私の息子と同年齢だから。気になるんだよ、とっても。――私は常々思っている事がある。君の才能を放って置くのは馬鹿のする事だ、と。」
    ダニエルは、ハインツが素直に謝り、自分を褒めた事に驚いた。

    *
    「また、来るよ。」
    「もう、これきりにしてください。」

    ハインツは微笑んで、その場を去った。

    **
    仕事帰りのパドンは、いつもの道を下って来ていた。
    今日は珍しく前方から、人が坂を上って来るのが見えた。
    スーツの人か、それも珍しい。
    この付近に住む人達は皆、ラフで活動しやすい服装を好むので、
    すぐに、ロックシティの人間でないとわかる。
    どうせ知らない人だろうから、と会釈だけしてすれ違うつもりでいた。

    すれ違い様、
    「また来るから、ダニエル君のお父様。」
    ハインツは、小声で言い、立ち止まらない。
    パドンは、慌てて振り返る。
    「シュクール…様?」
    ハインツは、後ろ手を振って、どんどん歩いていった。

    パドンは、訳が分からず仕舞いで、帰路に着いた。

    --------------
    <ツブや記>
    ダニエルへ初めての頼み事のために、ハインツは出向いてきた。
    「手強いな。」
    ハインツは、呟いた。
    それから、森を見つめ、また歩き出す。
    「あいつも、素直じゃないからな。」
    苦笑しながら、次に向かう話し相手の事を考えていた。

      *
    その人の名は、―― アレク。(笑)
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      | 2010.03.16 Tuesday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |