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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 165
    00:02
    // 僕の家2 boku no ie 2 //

    家を出て、どんどん奥まで分け入っていった。
    ここは、どこまでも深く樹々に覆われた土地で、
    そして足元には、何処までも石畳が続いていた。
    所々に地味に建つ家々を通り過ぎながら、
    俺の店と地図を示された辺りまで、やってきた。

    そこは、大きな建物だった。
    でも蔦のような物が建物を覆っていたので、森の一部のように見えた。
    建物の前には、古びた椅子が置いてあった。
    パドンは、その入り口から、中を覗き込んだ。
    「あれ、人影がないですね。」
    「もしもし、御用ですか?」
    背中からの声に、パドンは振り向いた。

    「あの。私どもの家に帰る道の途中で、親父さんって方に声を掛けていただいたのですが。」
    「ああ、あなた方がゴードンさん?」
    「はい。あなたは、ボプさんですか?」
    「聞いています。どうぞ、お入りください。」
    若い男は、扉の鍵を開け、店に入れた。

    「ちょっと掛けて、待っていてください。」
    その男は、テーブルを指し、奥に入っていった。

    「パパ。大丈夫かな?」
    「あ、…そうですね。待ってみないと分からないですね。」
    パドンと僕は、ただ置物のようにその場に佇んでいた。
    「ゴードンさん。ようこそ、フォレストへ。
    もうそろそろ、夕食時ですね。お食事されていかれますか?」
    「厚かましくって申し訳ないですが…
    もしお願いできるのでしたら、助かります。」
    「じゃあ、用意して来ますので。寛いでいてくださいね。」

    *
    「お待ちどうさま。」
    男は、テーブルの上に料理を並べ始めた。
    「ボブ、後の分も持ってきてくれよ。」
    男は、厨房の方に声を掛けた。
    「あの。」
    「何ですか?」
    「あなたが、ボブさんではないのですか?」
    「俺は、ただの雇われ人です。」
    後からでて来た男が、テーブルに料理を追加した。
    「ゴードンさん、ようこそ。ボブです。こいつは、アレク。」
    「はじめまして。ゴードンです。」

    「お子さんは、お一人ですか?」
    「ええ、まあ。」
    パドンは、顔を赤らめた。
    「奥様は?」
    「こら、相手から話さない事を聞くな。」
    質問の主導権を持っていたアレクは、今入ってきた親父に注意された。
    チェッと言って、アレクは黙って奥に引っ込んだ。。

    「ゴードンさん、今晩は。」
    親父は、二人の席に着いた。
    「家は、すぐ分かったかい?」
    「はい。」と、パドン。
    「別荘の準備は、怠ったら家族がかわいそうだ。」
    「すみません。」
    「お前さんを責めてるわけじゃない。
    この辺りで買い出しできるところといえば、朝市だけだからな。
    何なら案内してやるぜ。」
    「本当ですか。」
    「おうよ、任せな。」

    *
    「親切な方たちでしたね。」
    パドンは、緊張した顔を和らげた。
    「お疲れ様。まあまあだったけど。」
    「料理を分けていただけるなんて、思ってもみませんでした。
    明日は、あちこち紹介してもらえる事になって、ホッとしています。」
    「それは、君に任せるよ。」
    「ダニエル様は、何かご予定でも?」
    「僕は、この辺りを探検しようと思ってる。」

    **
    朝が来た。
    部屋を開け放って、朝食を済ませた。
    「行って来ますので。出掛けられる時は戸締りお願いします。」
    「ああ、いってらっしゃい。パパ。」
    パドンは、何か言いたげに僕の顔を見たが、そのまま出かけていった。

    今日の予定、探検…気が進まないなぁ。
    入り口に鍵を掛け、ひとまず部屋に引き上げた。
    部屋の書棚には、本がびっしり詰まっていて、
    所々に、小さな額が配されていた。
    額には、父と母と子供二人がいて、
    母に抱かれている赤ん坊が、どうやら僕らしい。
    見慣れた部屋で描かれた絵だ、けれど初めて見るものだ。
    何年も前に揃えられた本、これは誰の好みで集められたものか。
    そんな事を考えながら、書棚から本を一つ取り出し、
    本の埃を窓の外で払って、ライティングビューローについた。

    読書している間は、静かで。
    時折、自然の織り成す音が耳に入ってきた。
    風が吹き、樹々がざわめき、聴き慣れない小鳥の囀り。
    ふと目を上げて、窓の外の声の主を探ってみたが、姿は見えない。
    ノートを開き、調べる項目に追加し、再び窓の外を見ていた。

    *
    ザッザッと土を踏む音が聴こえて、
    木の枝の上から、視線を落とすと、パドンが見えた。
    僕は、階段を駆け下り、玄関の扉を開けた。
    「パパ、おかえり。」
    「ただいま、ダニエル様。」
    両手一杯の荷物の幾つかを受け取り、中に入った。
    「沢山買い込んだね。」
    買ってきた食料品を取り出して、パドンは仕舞っていった。
    「量を買えば、安くしてもらえるので。保存の利くものを多めにしました。週末以外の朝は、市が立つそうですよ。」
    「ふ〜ん。仕舞わないで横に置いてるのは、どうするの?」
    「ランチ用です。そろそろお腹が空く頃でしょう。」

    「では、ランチの準備にとりかかります。
    ダニエル様は、自由にしてらしてくださいね。」

    パドンは、キッチンに入って、おもむろにメモ帳を開いた。

     <サンドイッチ>
     ・野菜を洗って切って、ザルで水切り
     ・ハムをスライスして、平たい皿におく
     ・ブロックパンをスライスして、バターを薄塗りし、
      野菜とハムを組み合わせ、もう片方もパンで挟む
     ・それを一口大に切って、用意したプレートに並べる
     <スクランブルエッグ>
     ・卵を割ってよく混ぜておく
      フライパンを熱し、バターが溶け、牛乳が沸騰したら、
      といた卵をフライパンに入れ、かき混ぜる
     ・大きいボールに、野菜の大きめの葉を敷き、入れる

    僕は、メモを見ながら、何やら呟き、格闘しているパドンの
    そのたどたどしい手さばきを、じっと横で観察していた。
    ケトルで湯を沸かし、紅茶の用意をした。
    そして、彼は朝の残りのスープを温めなおし、カップに注いだ。
    パドンは、食卓の上を拭いて、
    料理と二人分の皿とテーブルセットを並べた。

    「お待たせしました。召し上がってください。」
    「いただく…普通の子は、どういうの、こういう時?」
    「いただきます…でしょうか。」
    「そう。じゃ…いただきます。」
    パドンは、じっとダニエルを見た。
    「どうしたの、食べないの?…あ、ひとつ言っておくけど、様付けるの止めといた方が良いよ。口癖は、すぐ出ちゃうからね。」
    「だからと言って、ダニエル様…」
    「ダニエルだよ、パパ。ほら、言い直して。」
    「ダニエル……様。」
    「付けないで良いって言ってるのに、早く慣れてね。」
    僕は、クスクスと笑った。

    --------------
    <ツブや記>

    去年の書き残し分をUPします。
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      | 2010.01.29 Friday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |