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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 156
    21:11
    // 疑惑2 giwaku 2 //

    思い立ったが、吉日なんてうそだ。

    列車は、途中の駅で足止めをくった。
    線路上に、木切れや小石が大量に投げ込まれ、
    それを取り除く作業は、手作業という効率の悪さで、
    何時間も広い草の原に、列車に缶詰にされていた。

    こんな事なら、下宿でダラダラ過ごしている方が
    有意義だったかもしれない。

    「は〜ぁ、いつになったら動くんだよ。」
    思いが、言葉になって出る。
    「ほんとだね。早く帰りたいよ。」
    何処かのおばさんが、呟いた。
    「いつものことながら、たまんねぇよな。」
    「待て待て、慌てるな。」
    「かみさんに、叱られる。」
    「おなかすいたよ、ママ。」
    「俺、寝るから、誰か起こして。」
    乗客は、口々にいろんな事しゃべった。

    *
    「横、開いてる?」
    「席ですか?」
    その男は、頷いた。
    「どうぞ。」
    「ありがとよ。」
    2等席は譲り合い、そう相場が決まっている。
    それ以上、話す気が無いので、
    ダニエルは、窓に肘を付き、目を閉じた。


    「坊主、着いたぞ。終着駅だけどな。」
    「あ、ありがとうございます。」
    ダニエルは、手持ちのバッグを確かめ立ち上がった。
    「旅行者…じゃないんだな。」
    「ええ。」
    「じゃあな。」
    「はい、さよなら。」

    **
    ミューズレイ駅に着く頃には、すっかり日が落ちてしまった。
    予定より、かなり遅れたな。

    駅近くは、街灯が多く明るい。
    バカンスが終わって、人ごみが消えてもそれだけは変わらない。
    そこを通り抜けると、民家以外の灯はなくなる。
    鬱蒼と茂る大樹の下をくぐり、なだらかな坂道を進む。
    車が通れないT字路の道に出た。

    ますます、辺りは暗くなり、虫の声が聴こえ、
    自分の土を踏む音がザッザッとするだけだ。
    でもまあ、通い慣れた道、少々暗かろうが関係ない。

    あそこを曲がると…

    家が建っていた。
    明かりは、点いていない。
    薄暗がりでは、手元が見えにくいと、
    簿ケットの中に予め手に持っていた鍵を取り出し、錠を開けた。

    玄関のスイッチがONにならないので、
    キッチンからランプを持ち出し、2階へ進んだ。
    奥が俺の部屋、手前がアイツの部屋。
    ダニエルは、手前の部屋のノブに手をかけた。

    「綺麗に片付いてるじゃんか。」
    部屋の中は、書棚、机、ベッド。
    作業机の上には、小引出があり、机の下にも引出が付いている。
    どっちかだ。そんな直感が働いた。
    普通重要なものは、鍵穴のある引出に仕舞う。
    けど、大したもんじゃないそれは、何気なく仕舞われているだろう。

    僕の事信用していたアイツは、
    僕が勝手に人の部屋を荒らさないと知っていた。
    だから、部屋にも鍵を掛けずにいるんだ。
    何となく、後ろめたい気持ちになったが、
    隠し事をしていた罰だと、自分に言い聞かせ、
    小引出の下を引き出した。

    ダニエル宛の書簡が何通も仕舞われていた。
    「僕宛の手紙だから、もらうよ。」
    ダニエルはバックに手紙を収めた。

    **
    「はい、アドリビでございます。………ですか。
    ……少々お待ちくださいませ。」
    電話は、保留にされた。
    「常務。ご家族からです。急用だとか。」
    「ああ、ありがとう。部屋に移動する。しばらく頼む。」
    ジェルプランに指示を出して、常務室にゴードンは移った。
    「全く…」
    保留ランプの付いたボタンを押して、受話器を上げた。

    「はい、私だ。ダニエル、何を考えてる。仕事中は、遠慮しろ。
    大した用でもなかろうに。」
    「父上には、大した事でなくても、私にはそうではありません。
    理由を教えていただけませんか。」
    「何の事だ。」
    「手紙の事です。」
    「…!…」
    「お心当たりあるようですね。どういう目論見ですか?」
    「ここでは、言えん。」
    「了解しました。
    父上、あなたの指示で私宛の手紙は行方不明になっている訳ですね。
    お仕事の邪魔をして済みませんでした。では、また。」
    その回線は、また一方的に切れた。

    「やれやれ…」
    ゴードンは、ひとつ溜息をついた。
    ここにすぐたどり着くとは…
    あのハインツの申し入れをを何度も蹴った、
    というのは嘘では無いと、思い知った。

    ――自分の判断は、間違っていたのか?――

    *
    知りたかった本心を聞くことは出来なかったけれど、
    カンは、外れていなかった。
    然るに、シュクール家の援助も断ったと言う事は、
    ハ、ハーン…そういうことか。

    それならば、退屈姫も巻き込んじゃおうかな…

    *
    ロックシティの日々は、
    無駄だったんだと、
    ――あれは、シュクール氏が現れてから――思っていたが。

    その日までは、僕はニコルを信じていた。
    『離れていても友達だよ。』
    その言葉に偽りはないと。

    時待たずして一番最初に付いた手紙を大切に取っていたりして。
    と、手元の書簡に目を落とす。
    君が律儀に、全てを包み隠さず告白したあの日。
    僕は、本当の事が言えなかった。
    この父の仕打ちは、その報いかもしれない。

    僕は、返事が来ない事を、待てずに恨み。
    君は、何も知らず、ペンを走らせていたのだろう。
    君は、どこまでも人の良いオバカさんだ。
    天然記念物と言っても良いくらい。
    だから、親バカな彼も心配だったんだろう。

    決断した、あの日は、無駄じゃなかった
    のかもしれない…

    --------------
    <ツブや記>
    ダニエルの父、ジュリアスは顔を引きつらせていた。
    「常務、どうされたのですか?」
    「いや、なんでもないよ。ジェルプラン。」
    「え、でも…表情が怖いんですけど。」
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      | 2009.12.01 Tuesday |   ・// N // | - |

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