↓↓↓ * ただ今応援中!!
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>


遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




qrcode





 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
<< 「Guin 外20」 話の糸を手繰る | main | // N // 148 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています


0
    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 147
    22:17
    // 珍客来る 1 tinkyaku kitaru 1 //

    あの日、逃げてしまったばかりに、初めての登城。
    本当は、来たくなかった。
    貴女が居るから…

    **
    車から、スーツ姿の男が降りてきた。
    案内する人物の後から、入城する。
    玄関口に、見慣れた姿を認めた。
    「いらっしゃい。アレク。」
    微笑んでいる従姉弟の言葉に、表情を崩す。
    「ジョー。子供達に会いに来たよ。」


    その懐かしい声に、女は歩み寄った。

    「アレク?」
    「エーメ!?…なんでここに?」
    互いに、登城する事を知らない二人。会う筈のない二人である。
    「アルのお相手をお連れしたの。」
    「じゃあ、しばらく滞在するんだね。」
    「そうしたい気持ちは山々なんだけと、これから帰るところよ。
    貴方とも、もっと話したかったわ。御機嫌よう。」
    ジョーが居なければ、出合って居ない二人。
    美辞麗句も不要で、用件だけで十分だった。
    次に、会う機会もおそらくない。
    「それは、残念だ。さよなら。」

    「エーメ、駅まで送れなくてごめんなさい。」
    「ジョー、いいのよ。
    これからお客様が沢山来るんだから、少しでも休んでおいて。
    また、来るわ。」
    それだけ言うと、アレクが乗ってきた車の中にエーメは乗り込んだ。
    ジョーは、別れを惜しみ、手を振った
    アレクは、礼をとったまま、見送った。

    *
    エーメを乗せた車が、見えなくなって
    アレクは、ジョーに向き直った。
    「貴女は、俺を俺の家族に引き合わせようとしてくれたんだってね。
    母から聞いたよ。実家に立ち寄って来たんだ。
    俺自身、長期休暇の取れる身分じゃないから。
    今日は、君達の顔を見たら帰るよ。」
    アレクの言葉に、ジョーの顔が曇る。
    「何泊かしていけないの?」
    「店の相棒が年だからね。一人で張り切っちゃって倒れでもしたら、
    困るし。やっぱり、心配だから。ゴメン。ジョー、本当に。」
    アレクの強い意志と、すまなそうな表情を見て、
    彼を困らせるのも良くないと、ジョーは思いなおした。
    「それじゃ、無理に引き止められないわね。
    案内するわ、付いてきて。」

    **
    アレクは、リビングに通された。

    「ハインツ、久し振り。」
    ハインツは席を立ち、アレクの元へと歩んだ。
    「アレク、待ってたよ。」
    「俺、すぐ帰るから。」
    「何言ってるんだい。泊まっていけよ。」
    ハインツの主導に負けない為に、先に言葉を被せた。
    「いろいろあるから、すまない。子供達は?」

    リビング内に、目当ての子供達を見つけた。
    「フラン、元気でいたかい?」
    「叔父様、お久し振りです。」
    アレクの入室と同時に、席を立ったまま、
    声を掛けられるのを待っていたフランは、
    笑顔で挨拶を交わした。

    *
    「アレク、来てくださったんですね。」
    アルは、表情を崩し、気持ちに再会の喜びを込めた。
    「ニコの祝いだって言ったら、ボブが言って来いと、うるさくてね。
    身分違いだから行くつもりない。って言ったら、
    今度は、親父に怒られてさ。立つ瀬ないよ。」
    自分の素顔を知っているアルにだけ、アレクは本音を漏らした。
    「皆様は、お元気ですか?」
    「親父達は、年だからなぁ。ま、それなりに元気だよ。」
    「なら、安心してていいんですね。」
    アルは、遠く――第2の故郷――に思いを馳せた。

    「ところで、相手はクリスだって?」
    「そうですよ。」
    「彼女も来てる?」
    「私は、ここに居ます。ご機嫌いかが?おじさま。」
    クリスは、つい先日までお世話になったアレクに返事をした。
    「だから、お兄さんだっていってるだろ。」
    普段の口調で言い返したアレクだったが、
    ニコの婚約者ということは、と思い直した。
    「――あ、そうだね、降参。
    おめでとう、クリス。ニコと幸せになるんだよ。」
    「はい。ありがとうございます。」
    「ニコ。クリスを泣かせるなよ。」
    まるで見ていたかのようなアレクの言葉に、アルは慌てた。
    「ドキッとさせないでください。」
    「婚約正式に決まったんだってな。おめでとう。」
    「有難うございます。」
    アルは、笑顔で答えた。

    *
    「俺から、やれるプレゼントなんてないけど、
    また、いつでも遊びに来いよ。親父達も待ってる。
    じゃ、帰る…」
    伝えなければならない事は、もうない。
    と、アレクは踵を返そうとしていた。

    「待ってください。僕達の為に、1曲お願いします。」
    アルは、引き止める。
    「私からも、お願いするわ。弾いていってちょうだい。」
    ジョーも、畳み掛ける。
    「ジョー……」
    貴女まで、言ったら帰れないじゃないか。
    アレクは、心の中で叫んだ。
    やりたくなかったのに、貴女も酷な事を言う…

    **
    「ニコ、リクエストは何?」
    アレクは、アルだけに聴こえるように言った。

    「打ち合わせして来ますから。」
    と皆に言って、二人はリビングを出た。

    回廊を真っ直ぐ行って、階段を上に進む。
    「何処に行くんだ?」
    「話があるんでしょう?」
    アルは、そう言って、
    麓が見える景色が自分の横になるように歩いた。
    横並びに居るアレクには、自然一杯の風景が見えた。

    *
    「こちらに、どうぞ。」
    と、アルは扉を開けた。
    「僕の部屋です。」

    「お前、何で引き止める?」
    「そんなつもりは無かったんですが、
    ふいに、アレクの音が聴きたくなってしまったものですから。
    すみません。…だって、もうしばらく会えないでしょう?」
    「当たり前だ。店を空ける店主が居るとしたら、頭がおかしいヤツだ。
    俺が――親父に教えられた事、お前だって知ってるだろ。
    今日は、これでもここの客。察してくれよ。」
    「……ごめんなさい。」

    アレクは、ふ〜と息を吐いた。
    「そんな顔するなよ。わかったから。
    なんか、嫌な予感がするんだけど、弾いた後列車ある?」
    アルは、言い難そうに言った。
    「無いかもしれません。」
    「俺、人間不信になりそうだよ。」

    --------------
    <ツブや記>
    アレクという人物を書き出した頃は、
    城には行かない設定だったんですけれど、
    ここに来て、気が変わりました。
    アレクの家族が、寂しすぎると思って。
    0
      | 2009.11.20 Friday |   ・// N // | - |

      スポンサーサイト

      0
        | 2020.02.06 Thursday | - | - |