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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 141
    21:00
    // 貴女と私 anata to watakusi //

    「エーメ、あまり苛めないで。」
    「ハインツの事?それは、貴女の申し出でも聞けないわ。
    彼って、天才肌でしょう。締めておかないと、すぐ調子に乗るもの。
    ジョーが言えないことあったら、私が言ってあげてよ。」

    悪気の無いエーメの言葉に、ジョーは苦笑する。
    「貴女が、悪者にならなくていいわよ。」
    「ハインツは、ちっとも堪えない。何しても通ると信じてるのよ。
    普段から、そうじゃない?」
    「そうかしら?
    でも、貴女が私の事想ってくれているのはわかるけど。」
    「私が、男性だったら貴女は渡さなかったわ。」

    エーメは、いつも本気だ。
    ジョーは、有難いことだと思っているが、
    自分の従兄をその様に扱ってしまえる彼女を嫌いにはなれない。

    ***
    「出会った日のこと、覚えてる?」
    「あれから、20年近く経ったわね。」

    あの日は…

    *
    荷物の確認をし、玄関を出ようとした時のこと。

    「姉さま、行かないで。」
    と、妹が泣きながら、私の袖をひく。
    「あらあら、駄目じゃない。
    お姉さまの服に、シワが出来てしまってよ。
    お出掛けの時間です。もう手を離しなさい。」
    と、母が言うのも聞かずに居た。
    「お休みが来たら帰ってくるからね。
    笑って送り出してくれなきゃ、お土産買ってこないよ。」
    ハンカチで妹の涙を拭う私。
    涙をこらえようと、笑顔を作ろうと、頑張る妹、
    もう表情はグチャグチャで、可愛そうなくらい。
    「えらいね。」
    両腕で、妹を抱きしめる。

    「いってきます。」
    「バイバイ。」
    妹は小さな手を振る。
    また会う日まで、お別れね。

    「お母様、いってまいります。」
    「体調を崩さないように。しっかりね。」

    **
    「エメラルダ様、お迎えに上がりました。」
    身支度を整えた、エーメが顔を上げた。
    「何だ、ハインリヒじゃないの。」
    「レディ、幾らなんでも、失礼です。」
    他の者達と違って、はっきり物を言うハインツ。
    そんな彼の一面が、エーメは嫌いだった。

    「幾ら年上でも、貴方は私に仕える身。
    その態度を改めなさい。」
    エーメは、いつもの様に命令を下した。
    「時と場合により、そう致しましょう。
    ですが、今回は出来ない相談です。
    貴女が無理を言って、下々の中へ交わる
    という前代見物な行為に出られるのですから。
    王女である事は、出さないお約束です。
    従って、命令もなしです。」

    *
    「馬車を降りなくてはならないですって!」
    エーメは、不服を申し立てた。
    「列車に乗り換えます。お荷物はご自分で持って頂きたい
    ところですが、貴重品はお持ちになってください、エメラルダ様。
    大きな荷物は、私がお運び致しましょう。」

    コンパートメントに二人だけになってしまった
    エーメは、決して人前では見せない怒った表情で
    ハインツを睨み付けた。
    「あはははは。」
    こらえきれず、ハインツは大笑いしてしまった。
    「もお!」
    「レディ、失礼。」
    「ハインリヒ、お母様に言いつけるから、覚悟なさい。」
    ハインツは、彼女の事を実の妹の様に可愛がっていたし、
    彼女が苦労しない方が良い、と思っていた。
    「構いませんよ。…でも、疲れない?
    いつものお供はいないんだよ。」
    ハインツの優しい眼差しを受けて、
    エーメは、ぷいと横を向いた。

    「エーメ、機嫌を直しなよ。可愛い顔が台無しだよ。」
    「もともとこんな顔だから、いいの。」
    「君の為に、良いルームメイト選んでおいたから。」
    「なんて余計な事するの。一人が良かったのに。」
    「何言ってるの。申し込みギリギリで、今、寮に空きが無いのに。
    好意で同室させてもらうんだから、頼むよ。」
    「馬鹿にしないで。私を誰だと思っているの。」
    「エーメ…かな。」

    それっきり、エーメは車窓に目を移した。

    **
    コンコンコン、最上階の部屋の戸をノックした。
    「はい、どなた?」
    プラチナブロンドの巻き毛の少女は、ヘーゼルの瞳で訪問者を見た。
    「今日からお世話になる者です。私は、彼女の保護者代理です。
    荷物を運び入れる間の入室を許可頂けますか。」
    明るい金髪に緩やかなウエーブがかかっている少年は、
    ブルーの瞳を少女に向けた。

    「失礼します。」
    少年の後に、
    豊かな黒髪を腰まで垂らしたブラウンの瞳の少女が、入室した。

    「初めまして。
    エメラルダ・モーリスです。よろしくお願いしますね。」
    「初めまして。エメラルダ様。
    ジョセフィーヌ・ジョルジュと申します。
    こちらこそ、よろしくお願いします。」
    「初めまして。ジョセフィーヌ嬢。お目にかかれて光栄です。
    私は、ハインリヒ・シュクールです。
    学内でお会いしましたら、よろしくお願いします。では、また。」

    *
    ハインツは退出して、エーメが口を開いた。
    「ジョセフィーヌ…様…。」
    「ジョーって、お呼びになってください。エメラルダ様。」
    「それでは対等にならない。私の事は、エーメでお願いできる?」
    「はい。お言葉に甘えて。
    荷解きをお手伝いしましょうか、エーメ?」
    「ありがとう。助かるわ。」

    部屋の中は、二つ寝室があり、バスルーム、手洗いスペース、
    そして、十分に寛げるスペースもあった。

    共有スペースの使い方、個人の希望を互いに伝えあい、
    慣れない生活がスタートした。

    **
    「私、すぐに貴女の事好きになったわ。」
    「私もよ。」

    あの学生だった日々は、胸の奥にいつもある。

    --------------
    <ツブや記>
    ジョーは従兄の奥さんに落ち着いたけれど、
    エーメにも一番の親友に変わりない。

    学生の頃は、ハインツよりエーメの方が奔放だった
    のではないかと推測されます。(笑)
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      | 2009.11.13 Friday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |