↓↓↓ * ただ今応援中!!
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>


遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




qrcode





 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
<< // N // 132 | main | // N // 134 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています


0
    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 133
    12:28
    // 君の言い分 kimi no iibun //

    「母様、ただいま戻りました。」
    「お帰りなさい。アル。」
    ジョーは、息子の頬にチュッとした後、親子の抱擁をした。

    「お兄様、お帰りなさい。」
    「フラン、ただいま。」
    アルは、妹の頬にチュッとして、軽く抱擁した。

    「こんにちわ。ニコル。」
    「クリス、こんにちわ。元気で居たかい?」
    アルは、強くクリスを抱き寄せ、口づけた。
    クリスは、真っ赤になりながら、アルの腕を振り解いた。

    「おば様、すみません。席を外します。」
    そう言って、クリスはリビングを出た。
    「母様、フラン、ごめん。」
    それだけ言い、アルはクリスの後を追った。

    **
    回廊の突き当りを曲がろうとしていたクリスに、
    アルは追いついて、クリスの後ろから抱きしめた。

    「クリス、逢いたかった。」
    クリスは、無言だった。
    アルは、クリスの顔を覗き込む。
    クリスの表情は、硬い。
    「どうしたの、クリス?」

    *
    「僕の部屋は、気に入らない?」
    「落ち着かない、感じ。」
    「ここには、あまり居ないからね。今夜の食事が済めば、
    奥に引っ込むから。君も、おいでよ。」
    「それが…」
    「何?」
    「……ううん。何でもない。」
    しばらく、アルはクリスを見つめていた。

    「無理には聞かないけど。これだけは、覚えていて。
    君は僕に、何でも言ってくれて良いんだよ。」

    **
    ノックの音がして、アルは席を立った。
    「アル、入るわね。」
    ジョーは、クリスに声を掛ける。
    「クリスティーヌさん。来てくださる。
    今日は、まだ伝えなければならないことがあるわ。」
    「はい、参ります。」
    と、クリスはアルに会釈をして退出した。
    「あの、母様。」
    「アル、ここでお待ちなさい。ハミルトンをよこすから。」
    そう言い残し、ジョーも出て行った。

    *
    「ハミルトン先生。お久し振りです。」
    「坊ちゃまも、お元気……では、無いようですね?
    ハミルトンでよければ、伺いましょうか?」

    アルの話に、ただ耳を傾ける。
    ハミルトンは、悪いとも良いとも言わず、言葉を受け止めていた。

    「それで、坊ちゃまは、どうなさりたいのでしょうか?」

    アルの意思を確認した後、家庭教師の顔に戻った。
    「今日から、爛泪福辞瓩粒稜Ш邏箸貌ります。
    また、お困りの事が有りますれば、お手伝いをさせて頂きます。」

    **
    一通りの料理を食べ終え、順に席を立つ。

    クリスが、ジョーと言葉を交わし、アルの側に来た。
    「アルベルト様、お先に失礼致します。」
    「クリスティーヌ、後で迎えに行く。部屋で待ってて。」

    フランが、傍らに立つ。
    「フラン…」
    「アルベルトお兄様、お休みなさい。」
    「ああ、お休み。フランソワーズ。」

    「母様、私はあちらで休みますので。」
    「承知しました。お休みなさい、アルベルト。」
    ジョーは、子供達を送り出した。

    家に縛られ生きる事の、現実を就き出すのは、
    当然であるけれど、彼らの表情を見ていると辛い。
    が、伝え教えるのも、見守るのも、自分の務めなのだと。

    **
    コンコンコン。
    「クリス、僕だよ。」
    アルは、部屋の主に語りかけた。
    部屋の戸が、遠慮がちに小さく開かれた。
    戸を開いたまま、一歩中に踏み込む。
    「外は冷えるから、何か羽織るといいよ。」

    *
    手を繋ぎ、敷地内を歩く。
    「前に君が来た時は…」
    「雪が舞っていたわ。肌に触れると、ひんやり冷たくって。」
    「…寒くない?」
    「ここの夏は、過ごし易いけど。夜も冷えるのね。」
    「君と居ると、あまり寒さも感じないよ。
    でも、また君の手が冷たくなっちゃいそうだね。少し、急ごう。」
    とアルは、城の奥に建つアルベルトの棟を指差した。

    *
    棟は、既に明かりが点っていた。
    中に入ると、キャンドルの灯が何箇所かにあって、
    暗過ぎず、明かる過ぎず、足元を照らしていた。

    最上階の広い部屋に入り、ふたりは並んで座った。

    テーブルの上のグラスにアイスを2〜3個落とし、
    ソフトドリンクを注いで、まずクリスの前に置いた。

    「私、やっぱり戻ります。」
    立ちかけたクリスの手を、アルは掴んだ。
    「行かないで。ここに居て。」

    *
    チッチッ チッ…
    時を刻む音だけが、響いていた。

    重い空気の中、アルが口を開いた。
    「今、君と話したい。
    ミケールでは、週末だけが君との特別な一日。
    サウスシュテディに戻ったら、毎晩といかないまでも
    頻繁に君に会えると、思っていた。
    君は、フランと…いや、一人の時間を択んだ。
    どうしてなの?」
    クリスは無言で、悲しそうな目をアルに向けた。

    ストロベリーブロンドの髪をかき上げ、
    クリスの目じりに、アルは口付ける。
    「君が好き…クリス、どうしようもないくらい好き。」
    クリスは、目を伏せた。
    「ほんとに、どうしちゃったの?」

    「君の言葉で聞きたい。どんな事でも構わない。
    君の口から、聞かせて。」
    小さな小さなクリスの声が続く。
    「私、我侭なの。知っているでしょう。
    だから、我慢するのは、一番苦手。
    我慢するくらいなら、一人の方がいいの。」
    「一人は、寂しいよ。」
    「そんなの、わかってる。」
    「僕の事が、嫌いになった?」
    「ニコルの事は、嫌いじゃない。…けど。」
    「僕が君を好きになった事は、迷惑かい?」
    「迷惑なんて思ったことが無い、一度も。
    だって、こんなに胸が高鳴っているもの。」

    *
    「不安なの。シュクールという名が重過ぎて。
    押し潰されて、身動きが取れなくなってしまうんじゃないかって。」
    「そう。」
    「今日は、人前では『アルベルト様』と必ず呼ぶようにと釘を刺されたわ。何だか、あなたが遠い人のように感じてしまって。口に出すと、悲しくなって。……ごめんなさい、心配かけて。」
    「ううん。謝るのは僕の方だ。ごめんね、クリス。僕も同じ釘を刺されたから。余計につらい思いさせて、ごめん。…でもね、アルベルトも僕の名前だから、好きになってくれる?駄目かな?」
    「…はい。」
    クリスのグレーの瞳は、恥ずかしそうに、
    アルのウォーターブルーの瞳を見つめた。

    --------------
    <ツブや記>
    厄介なのは、『シュクール家の教育』です。
    厳しく束縛されます。
    エーメと深く関わっている事も、関係有りなのですが(笑)

    クリスのモヤモヤを上手く表現
    できなかったです(ま、いいか…良くねぇ!
    0
      | 2009.11.04 Wednesday |   ・// N // | - |

      スポンサーサイト

      0
        | 2020.02.06 Thursday | - | - |