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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 120
    21:24
    // 救いの手 sukui no te //

    ルイスは。準備室の前に人影を認めた。
    「やあ、コンコルド。」
    「ルイス、遅かったな。」
    「ギャンティ教授の所へ行ってたんだ。」
    ルイスの表情は、穏やかである。
    「中で、話しを聞いても良いかい?」
    「勿論。」

    *
    コンコルドは、ルイスの話を聞く。
    「理事のゴードンさん立会いで、教授から話が有った。
    ――何かの間違いだと思えるのだけど――

    『君の想いが私を救ってくれた』って言われて、ビックリしたんだ。
    直接教授とそんな事話したこと無かったからね。」
    「へぇ〜」
    コンコルドは、感嘆した。
    「ゴードンさんは、時々指導が行き届いているか
    を確認する役目を果たしに来るから、宜しくって。」
    「何だい、それ?」
    「学内職員の調査の結果、ギャンティ教授が受けた処分でね。
    新人指導の不行き届き、改善命令だってさ。
    以前の教授の暖かさが戻っていたので、嬉しかったよ。」
    「そうか。でも、気を抜くなよ。
    これまでより、厳しかったりするかもよ?」
    「ああ、そうだね。でもその方が、私はやる気が出るけど。」

    **
    ギャンティは、初心を忘れていた、と言ってルイスに詫びた。
    ルイスは、教授はお忘れになっていません、と笑顔で答えた。

    「ルイス君、頼みが有るんだけれど。」
    「どの様な事ですか?」
    「これまで以上に、私をサポートして欲しい。」
    「勿論、どの様な事でも。」
    「それから、毎朝ここに来て、君の音色を聴かせてくれ給え。
    私の為に、道を照らしてくれ。」
    「それは、何時でも演奏させて頂きます。が大袈裟ですよ、教授。」
    「自信が無いんだ。また、君に強く当たってしまいそうで。
    穏やかな曲なら何でも良いから。」
    「ギャンティ教授、私は貴方の優しい所も厳しい所も大好き
    ですから、どうか、変わり無くなさってください。
    私は、後からついていきますから。」

    *
    朝一番のレッスンを終えて、ギャンティの下へ。
    教授のレッスン室から、ヴァイオリンを取り出し1曲弦を振るわせる。
    それが、挨拶代わりの様に、基本に忠実に丁寧に弓を引く。
    教授の為に始めた行為は、
    いつの間にか自問自答の様な体験に変わって行っていると気づく。
    初心は、私にとっても大事だ――。

    「ルイス君、今日から私の講義には必ず同行する様に。
    それから講義の感想やら疑問を、その後検討してみようと思っている。
    君も一緒に考えてくれるかい?」
    「はい、承知しました。」
    ルイスは、ギャンティから書類を受け取る。
    「それから、金曜の研究、欠席は良くないぞ。
    私達の楽器が間違った解釈を受けないようにしてくれないと。」
    「はい。有難うございます。」

    **
    「コンコルド君、落ち着いて。これでも飲んでおきなさい。」
    「教授、落ち着いて何ぞ居られませんよ。
    また、ルイスは来ないんじゃないんですか。
    ――毎朝、部屋にも居ないし…」
    「まあまあ。大丈夫でしょう。ね、シュクール君。」
    スエンセンは、隣のアルに話を振る。
    「レッスンの後、ちょっと、顔出してくるからとか、言われてましたよ。」
    「君のレッスン後だろ?今何時だと思ってるんだ。長いじぁないか!」
    「何が、長いんだい?コンコルド。」

    *
    「おはようございます、皆さん。私、遅かったですか?」
    「そんなことは無いよ、始業時間からそんなに経っていないし、
    研究の準備も、ギャンティ教授へのご挨拶もあったでしょう。」
    スエンセンは、普段と変わらない目をルイスに向ける。
    「はい。色々とご心配をお掛けして申し訳有りません。」
    「心配は、大歓迎だよ。私にとっては、君達は家族だから。
    どんな具合だい?コンコルドが、君と話せなくて寂しそうだよ。」

    ルイスは、コンコルドの顔をチラと見る。
    「寂しいんじゃない…
    ルイス、サボリ魔が住み着いたんじゃないのか?」
    「そうか。悪かったね。急に仕事増えて泡を食っていただけさ。」
    売り言葉に買い言葉、
    でもそんな勢いは必要じゃ無い。
    「ちゃんと連絡入れろよぉ。……」
    「コンコルド……本当にゴメン。
    教授、シュクール君。皆さん、研究に穴を開け、済みませんでした。」
    「顔を上げ給え。皆、君の顔を見たら安心なんだから、ね。」

    *
    「本日の研究は、テーマから少しずれるが
    ――楽器を演奏する時、どうして音に違いが生まれるのか?――
    と言う事を、考察してみないか?」
    「抽象的ですね。
    それは、楽器そのものを変えた時と言う事でも、
    演奏者が変わった時と言う事も、
    本人の腕前の違いと言う事においても、言えそうですね。
    どういう手順で取り掛かりましょうか?」
    「3つ目の過去や現在や未来の自分の演奏は、今確認できる事では無いから、この時点では除外すべきでしょう。」
    「同じ種類の楽器を用意するか、
    同一の楽器を多人数で、演奏する事になりますね。」
    「ここに有るのは、ピアノ1と、ヴァイオリン2、フルート2だね。
    そこで問題になるのは、メンバーがどの楽器を扱えるかになる。」
    「すると――技量はこの際忘れて、下手でも音が出せる事が条件で――確認を取らないといけませんね。」

    「白状して、頂くかな。皆。私は、ピアノだけだよ。」とスエンセン。
    「僕は、ピアノとヴァイオリンです。」とアル。
    後の二人は、渋々口を開く。
    「私は、ヴァイオリンとピアノです。」とルイス。
    「私は、フルートとピアノです。」とコンコルド。
    「1つ目の、楽器そのものを変えた時は、ヴァイオリンとフルートで。
    2つ目の、演奏者が変わった時は、ピアノで。」
    「ということになりますね。」
    「私は、君達もピアノが弾けると聞いて、嬉しいよ。」
    「嗜みにもならないくらい、下手ですから、覚悟してくださいよ。」

    同じ楽譜を使うという方法で、始めることにした。

    「シュクール君の出せる音は、まだ限られているので、
    こちらのテキストで、いきましょう。
    私も、初心者モードになりますから、聞き比べてください。」
    1つ目の、本体を変え、音の違いを其々に検討する。
    「私も、初心者用のこの譜面を使います。」
    同じく、コンコルドも試してみた。

    午後からは、ピアノ演奏を試みる。
    「私から、いいですか?」
    ルイスは腹を決めた。緊張で、手に汗が滲む。
    それを見て取って、アルが盤面を柔らかい布で拭う。
    「次は、私で。」
    コンコルドは、静かにピアノに向き合った。
    「では、僕がいってもいいですか?」
    アルは、真剣過ぎるくらいの視線を浴び、表情を引き締めた。
    「最後は、私だね。」
    スエンセンは、眼鏡を少しずらして、譜面を見た。

    其々に感じた音のイメージを伝えていって、
    違いは何処で生じるのか、という事に話は進んでいった。

    今日も、飽きずに研究に没頭する男達であった。

    --------------
    <ツブや記>
    救いの手は、前半部分になります。
    後半は、色気も無く研究ですか、皆さん?

    ルイスとギャンティの仲も、修復していきそうだし、
    互いの絆は、深まっていくのだろう――きっと(笑)
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      | 2009.10.22 Thursday |   ・// N // | - |

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