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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 101
    20:42
    // 波紋 hamon //

    「はい、そこまで。」
    カールは、弓の手を止め、ヴァイオリンを下ろした。
    「先程の所に注意して、次回仕上げてくるように。」
    レッスンの最後にそう言って、ギャンテイはデスクに向かった。

    「あの、教授。」
    「何だね?」
    「レッスンの事ですが、時間を増やせますか?」
    「トバイ君、申し訳無いが空きは無いんだ。」
    「そうですか。残念です。」
    カールの演奏力や前向きな姿勢は、十分に評価出来る。

    「えーと、私以外の者の所にも足を運んでみるかい?」
    ギャンテイは、カールの様子を観察しながら言った。

    「教授にご紹介頂けるのでしたら、出向いてみます。」
    「そうか。」
    ギャンテイは自分の配下の教授達のリストをパラパラと捲った。
    信用に足る教授達は、其れなりにレッスン枠を取っているようだ。
    その中で、殆ど予定の無い者を見つけ、
    フーと溜息をついて、一呼吸置いて話し始めた。
    「教授達は、空き無し。助教授達も殆ど変わらんが…
    一名だけ、空きの有るものが居る。
    まだ経験が浅いから、君にとって力不足かもしれないが。」

    ギャンテイの奥歯に物が挟まったような物言いに、
    カールは内心イライラしていたが顔には出さないようにしていた。
    「構いません。教授の配下の方なら、
    教授の流れを汲んでくださると思いますから。」
    教授は、一瞬嫌な顔をしたが、平静を装った。
    「君がそう言うなら、紹介しよう。
    アントニオ・ルイス…助教授、
    次のレッスンまでに紹介状を書いておくから持っていくと良い。」

    **
    トゥルー トゥルー。
    電話が鳴る、どうやら内線らしい。
    こいつが鳴る時は、ギャンティ教授だよね…

    「はい、お待たせしました。ルイスです。」
    「ルイス君、レッスンの空きはあるか?」
    「はい。何時ですか?」
    「希望者が居てね。私の流れを汲んでくれる者が良い
    と言うんで、君を紹介しようと思っているんだが。」
    「はい。生徒氏名を教えていただけますでしょうか。」
    「取り合えず、OKかね?」
    「はい、教授のご紹介であれば…」
    「次の彼のレッスンの後、紹介状を持たせるから、頼む。」
    「はい、了解しました。」
    用件を言うだけ言って、ギャンティは話を切った。

    ルイスは、受話器を置いた。

    勝手な教授だ、返事する気全く無いし、
    毎度毎度、一方向的で、俺の事人間だと思ってないのか、
    いい大人なんだから、何とかして欲しいものだ。

    学生の頃には微塵も無かった感情を噛み締める。

    ふぅ〜と溜息をついた。
    でも珍しい事が起こった…んだよね、きっと…

    キャビネットの引き出しから、
    ギャンティ教授のレッスンの写しを手に取る。
    この時間より前の者を探し、
    カットナル・トバイの名も有る事に気づいた。

    **
    コンコンコン。
    「開いているよ、入ってきて。」
    ルイスは、準備室の入り口に向かって声を出した。
    ガラッ。
    「失礼します。トバイです。」
    「君か、今日は何かな?」
    カールは、手に持っていた封筒をルイスに渡した。
    「教授からだね、聞いているよ。まあ、掛けて。」
    カールは、ルイスの向かい側に腰を下ろした。

    ルイスは、封を切って内容を確認し、やれやれと思い、
    普段の顔で、カールと向き合った。
    「レッスンは1コマで良いかい?」
    「まずは、それでお願いできますか。」
    「1コマは、どの曜日のどの時間を考えているの?
    金曜は1日駄目だから、違う曜日の希望を聞かせて。」

    レッスン日等の交渉を終え、ルイスはカールを見送った。

    *
    「やあ、来たのかい。」
    スエンセンは、研究室の外を整えていた。
    「…あ、はい。」
    「お茶でも飲むかい?」

    スエンセンは部屋に入ると、すぐさまティーコージを外し
    カップを2つ用意して、紅茶を注ぎ、1つをルイスの前に置いた。

    「どうしたんだい?」
    スエンセンは、ルイスの浮かない顔を見やる。
    「何かあったのかな?」

    暫く黙り込んでいたルイスが、やっと重い口を開いた。

    「きっと…人の悪口を言うなんて…いけないのでしょうけど。
    今度のは、ちょっと堪えてるんです。」
    「そうか。口にして楽になるなら、言ってみるかい?」
    ここまで来ておきながら、ルイスは難しい複雑な顔になった。
    「心のうちに嫌な事貯めるのは良くないから、
    私の所に落としていっても、全然構わないよ。」

    「見ていただけますか?」
    ルイスは、カールが持参した紹介状と書かれた封書を
    スエンセンの前に差し出した。
    「紹介状か…!…」
    スエンセンは、中の便箋を開いて、絶句した。
    何という愚かな…ギャンテイ君…

    紹介状を元通りに直し、スエンセンはルイスに返した。
    「噂は、本当だったんだね。
    ギャンテイ君の事は、他の教授達からも時々愚痴を漏らされる。
    君に至っては、異常だと……。それで、この仕事は?」
    「引き受けました。精進しようとする学生には罪は無いですから。」
    「そうか。君らしくやっていきなさい。」
    「はい。」

    「お茶、冷めた様なら淹れ直そうか?」
    ようやく今、目の前のカップに気づいたルイスは慌てた。
    「いえ、このまま頂きます。」
    「所で、シュクール君の方は、どうなってる?」
    「えっ、はい。順調です…レッスンの事ですよね?」
    「そう。それでは、私の出る幕無いようだね。」
    スエンセンがハハハと笑った。
    ルイスは、さり気無いその気使いに感謝した。


    --------------
    <ツブや記>
    N89『来るなら教授の耳にも入れて来て…』を受けて。

    人のいろんな言動で、人はいろんな感情を抱く。
    自分内で処理できない時が来たら、
    どうするのがいいのでしょう?
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      | 2009.10.03 Saturday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |