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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 99
    21:15
    // 予期せぬ再会 yukisenu saikai //

    「親父さん、あの…」
    「何だい、息子?」
    アレクに親父が聞き返した。

    「…って、…」
    「用が無いなら、サッサと取りかかれ。」
    ムスッとしながら、アレクは言った。
    「もう女将さんここの仕事来ないようだったら、
    他のレストランみたいに、マスターって呼んでもいいですか?」
    「何言ってるんだ、今更。」
    「俺、親父さん達が家族同然に扱ってくれるの嬉しいです。
    けど、仕事で甘えちゃいそうで、心配なんです。」
    「それって、お願い?」
    アレクの様子を見ながら、親父が言った。
    「…まぁ、そうとも言えます。…駄目ですか?」
    「仕方の無い子だ。お前の呼びたいようにしてやるさ。」
    「有難うございます。」
    「礼を言われる事も無いが、仕事はけたら、これまで通りで頼むよ。」
    「はい、マスター。」
    「ばかやろう。…看板出して来い。」

    「ボブ、聞いてくれよ。今日からマスターって呼ぶってよ。」
    厨房で忙しそうにしているボブは、返す。
    「誰の事ですかい?」
    「聞いてなかったの?アレクが俺をだよ。」
    照れたように親父が言い、互いにハハハと笑った。

    **
    カラーン、と扉が開く。
    「いらっしゃい。」
    「ふたり、入れるかな?」
    店内を見回して、お客に親父が答える。
    「今なら……あそこにどうぞ。」
    「ああ、ありがとう。」
    客がテーブルに着いた所へ、親父が注文取りに行く。
    「メニューくれる?」
    「うちは街の定食屋だから、作ってないよお客さん。
    メインだけ、ボードに書いて有るのから選んでくれるかい?」
    「そう。なら私は上から2番目のをもらいます。
    君は、どうする?」
    「私は、そうだね。ここの自慢なのを食べたいかな。」
    親父の顔が綻んだ。
    「あと、飲み物はどうだい?」
    「軽い酒、つけてくれる。」
    「じゃ、用意してきますんで。」

    親父が店頭から、ボブにオーダーを通す。
    「親父。アレクの持ち帰り有るから、ここらでオーダー止めましょうか?」
    「そうだな。看板下ろしてくるわ。」
    「マスター、俺持っていきましょうか?」
    と、厨房を手伝っていたアレクが言った。
    「頼む。」

    *
    アレクは、すぐに出せるものから運んだ。
    「お待たせしました。」
    飲み物を客の前にそれぞれ置いた瞬間だった。

    「アレク…?」
    「えっ?…ハインツ、何故君が、ここ…」
    「それは、俺の台詞だ。」
    二人のやり取りに、店内の空気が緊張する。
    「ちょっ…手を離してくれ、俺仕事中だから。」
    「あ、すまん。なら…仕事終わったら、話せないか。」
    微妙な表情を浮かべて、アレクは返事をしないまま奥に下がった。

    アレクの行き先を、ハインツは暫く見つめていた。
    「シュクールさん、どうかされましたか?」
    「…。失礼しました、リッチモンドさん。
    仕事の話の続きですが…」
    「食事が済んでからにしましょうか?私達が最後のようですから。」
    看板を店内に入れた親父に、トマスは言った。
    「あ、マスター。食後に珈琲を頼める?」
    「いいですよ。」

    *
    外からアレクの様子が変だったのが気になっていた親父は、
    店の奥に入っていった。
    「おい、どうした?」
    アレクの表情は硬い。
    「ちゃんと報告しろ、仕事中だぞ!」
    「あ、会いたくない人が来てしまって…」
    「そうか。料理は、俺が持っていくから、
    厨房の片付け手伝っておけ。」
    「はい。」
    「言い難い事言わせてもらうが、幾ら嫌な相手でも客に違いない。
    さっきみたいな態度は頂けないな。仕事だから割り切れるようになれ。…それと、店が引けたら、会いたくないヤツときっちり話しをつけろ。
    俺の息子だろ。何だったら、一緒にいてやるから。」
    「はい、親父さん。すみません。」

    *
    カラーン。
    「まだお客さん居るのに、もう閉めてるの?」
    「何だ?どうした?」
    女将の顔を見るなり親父が言った。
    「私も仕事だよ。…えーーと、リッチモンドさんって来てない?」
    メモを見ながら、さりげなく女将は尋ねた。
    親父は、最後の客のテーブルに急ぐ。

    「お客さん、お話中すみませんが、リッチモンドさんですか?」
    「ああ、私だ。何か?」
    「家の斡旋の者が来ていますが。」
    「ありがとう。すぐ参ります。」
    そう親父に伝えて、トマスはハインツを見た。
    「シュクールさん、すみません。私は少し、ここの拠点に出来るような家を探して参りますので。後日、連絡頂けますか?」
    「了解しました。何か有れば、そちらからもお願いします。」
    トマスは勘定を済ますと、
    戸口に待っていた女将について出て行った。

    *
    「お客さん、先に勘定を済ませてもらえますか?」
    ハインツは、自分の勘定を済ませた。
    「あの…アレクは…いえ。」
    ハインツは、言い出しかけた言葉を引っ込めようとした。
    「アイツの知り合いですか?」
    「はい。友じ…、いえ、親戚になります。」

    親父とアレクで、店内の清掃に当たる。
    親父は、真っ先に拭いたテーブルへハインツを移動させ、
    他のテーブルを仕上げていく。
    アレクは、ハインツの座るテーブルに遠い所から
    いつものように拭き上げていく。
    ハインツは、外の景色を眺める振りをしながら、アレクを見ていた。

    「おい、アレク食事は済ませたか?」
    「はい。」
    「後は置いておいて、こっちに来い。
    お客さん、俺も座って良いかい?」
    「どうぞ。」
    テーブルを挟んで、3人が座った。

    「アレク、久し振り。」
    「ああ、ハインツ。俺、ここで世話になってるんだ。」
    「そうか。…ご家族が心配している、ここ連絡しても良いか?」
    「…」
    無言のアレクに親父が言う。
    「居場所が分かれば、誰だって安心する。伝えてもらっておけ。」
    「……はい。」
    アレクの声が微かに震えた。

    ハインツが口を開く。
    「俺は、これからこの地方に度々来る事になる。また来ても良いか?」
    「…嫌だって言っても、来るんだろう。」
    「おい!そんな風に言うものじゃない。」
    アレクは、親父の言葉にシュンとなる。
    「お客さん、いつでも顔を見に来てやってください。頼みます。」
    「マスター、俺達の事に巻き込んですみません。
    俺の方こそ、アレクを頼みます。貴方と一緒なら彼も大丈夫そうだ。」

    --------------
    <ツブや記>
    この地方に、食堂と呼べる店は親父の店だけだった。
    ミューズレイが、リゾート開発されるのはもう少し後。

    運命は、アレクをハインツから手放してはくれなかった。
    でも、アレクは駄々をこねる位、
    ハインツに心を許していたのかもしれない。

    ここで、トマス登場。
    ハインツと組んだ一番目の仕事に取り組む段取り中です。
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