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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 98
    21:33
    // 晴れて一店員 harete iti tenin //

    「おい、ちょっと。」
    「何ですか、親父さん。」
    最後の片づけが済み、店の一日が終わる頃、アレクは呼ばれた。
    「ま、そこに座れ。」
    食堂のテーブルに落ち着いた。
    「大分慣れたな。」
    「はい、おかげさまで…」
    「お前さんの働き振りを今まで見てきた訳だが…。
    このままうちで働く気はあるか?」
    「勿論。追い出されたら、行くトコ無いですし、困ります。」
    親父は、アレクの目を見て話す。
    「じゃ、本採用…と言う事で良いか。」
    「はい、有難うございます!」

    「それと…

    家のやつが寂しがっているんで、そろそろあっちに帰るわ。」
    女将の方を向いて、親父は投げキッスをした。
    「今お前が住みついてるトコは、貸しといてやるから。
    お前を正式に雇うにあったて、かみさん引っ込ますから、
    その分キリキリ働いてくれよ。」

    親父は、言いにくそうに続ける。
    「…ところで、契約書は交わすか?」
    「…必要なんですか?」
    「契約書って言うものは、信頼関係とは別ものなんだが、
    無いと、どっちかが後で困る事もある。
    幾ら雇い主を信じていても方針が変わった、
    と切り捨てられる事も有るからな。
    俺としても、身元保証してやるからには、
    何らかの物が有るに越した事は無い。
    無理にとは言わん。」
    目を逸らさず、親父は返事を待つ。

    「契約…交わします。お願いします、親父さん。」
    アレクは、返事するのに少し時間を要した。
    それに構わず、用意していた白紙の便箋を渡し、
    親父が条件を幾つか挙げて、
    アレクに書き取らせる。

    「雇い主…ちょっと貸せ…これで良し。
    契約者、そこにお前さんの名前書いて、
    住所、そこに実家の住所書いて…
    何驚いてるんだ?こんなの普通だぞ。
    書いて有るからって、もしもの時以外連絡取る事は無いさ。
    ササッと書いとくれ。…それで良し。」

    同じ文をもう一通作って、
    2通を併せてサインをし、一部ずつ受け渡した。
    「契約完了…だな。」

    親父のレストランで本雇いになって、
    親父の持ち家の小屋を借りることになり、
    家の借り入れ契約も、併せて済ませた。

    *
    親父は、女将を連れて車に乗ると
    「ちゃんと帰れるな。」
    と念を押した。
    「大丈夫です。」
    「お疲れ。明日は、いつも通りだから来いよ。」
    「はい。お疲れ様でした。」
    それだけ言うと、親父は車を出した。

    買い出しの時に同乗していた車が、視界から消えるまで見送った。
    数日一人で通った道を、辿るのに心配は何も無い。
    店で分けて貰った料理と2通の契約書を手に持って、家路を急ぐ。

    森の中に続く石畳を踏みながら、
    親父から借りたばかりの家までの道は、
    静かで一人歩いていると、現実感が無い。
    荷物の重みと足音だけが、
    ここに自分が居るという事を知らしめている。

    鍵を開けて、室内に入り、荷物を置く。
    外はまだ明るいが、まず火種の点検をして、
    汗を流し、頃合の良い所で食事を取る。
    ひとりの食事は、会話という調味料が無くて味気ない。

    でも、これに慣れていかなくてはならない。
    寝るまでの時間潰しを考えないと駄目だなぁ。

    ポロポロ…
    いけない、と頭を振る。
    そうじゃなくて…
    …はぁ〜
    暇なのは、いけない。
    すぐに、ピアノの音色が脳内を占拠する。
    「いい加減にしろ、俺!」

    **
    試用期間と聞かされている身には、
    仕事が引けるといつも、不安だった。
    もう来なくて良い、と言われるのではないか?
    時々失敗して、怒られる事もあって、
    気が利かない自分の性分が、恨めしかった。

    言われる事は、出来るだけそれに沿うようにしていた。
    信頼関係が成立していない分、誠実に事にあたった。
    そして、今日少しは認めて貰えたのかも?と。

    これで、やっと職住の心配はしなくて済む。

    ここが、自分の居場所。

    --------------
    <ツブや記>
    N07の前辺りの話。
    『2通を併せてサイン』=日本では、割り印のようなものと考えてください。

    アレク、頑張れ〜♪(笑)

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      | 2009.09.30 Wednesday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |