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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 94
    21:11
    // お試し期間 otamesi kikan //

    ガチャ、ドアが勢いよく開いた。
    「おい。起きろ。着替えたら出掛けるそ。降りて来い。」
    返事も聞かず、足音は遠ざかった。

    掛けていたケットを剥いで、飛び起きる。
    親父の指示に従って、用意していた服に着替え、階段を下りる。
    「さっさと、顔を洗って来い。タオルは側にある。」
    思考する能力はまだ覚めていない、が何事だろうと今は従うほか無い。
    「終わったら、こっちだ。」

    親父の後をついて行く。
    「乗れ。」
    二人乗りの小型の車の窓から、親父の顔が除く。
    アレクは、慌てて助手席に飛び乗る。

    車にエンジンがかかり、その音は辺りの静けさを破る。
    「おい、起きているか?」
    「はい。どちらへ行かれるのですか?」
    「買い出しだ。荷物持ち頼むよ。」
    「はい。」

    *
    ハンドルを持ちながら、親父は話した。
    「俺は、フォレストっていう店をやってる。昼間だけのレストランだ。
    朝起きたら、買い出し、仕込み、掃除、開店。客が引けたら、片付け。
    そんな流れだ。お前さんがどれほど出来るか分からんから、
    しばらくは、試用期間とさせてもらうかな。…金持ってるか?」
    「いえ、あまり。」
    「そうか。なら当面面倒見てやるよ。その代わり、
    宿代として給金から差っ引くが、いいか。」
    「はい。助かります。」
    「ちゃんと働けよ。じゃなきゃすぐ追い出すからな。」

    親父さんは何処の誰とも知らない僕の世話をしてくれるという。
    優しい人だが、仕事に関しては厳しそうだ。とアレクは思った。

    細い道を麓まで降りていく、
    今まで沢山あった樹々が途切れ、視界が開けてきた。
    海が一望できて、低木の緑の中にミューズレイ駅が在るのが見える。
    三叉路を左に折れて、麓近くに近づいた所で、車がいったん止まった。
    親父は、目立つ大きな木下の小屋を指し示した。
    「あの小屋も俺のだから。もう少しで着くから。」

    *
    発進してものの数分で、目的地に着き、車を止めた。
    風景は、今まで通って来た所と代わり映えはしない。
    親父の後を遅れないように、早足でアレクは歩く。
    「地味だが、ここでは立派な市場だ。」

    市場は、こじんまりとした朝市会場のような所で、
    入ってきた所から、野菜フルーツといった青物関係、
    一般的なフォークナイフスプーンといったカラトリー、
    白物の皿やカップ、山で捕獲された動物の肉、
    奥には近海で取れた魚、といったものが店頭に並んでいる。
    売り子は、どれにしましょうかとも言わず、
    客の欲しいと言うものを売りさばいていた。

    「親父、今日は買わないのかい?」
    声を掛けられた親父は立ち止まって、答える。
    「今日は、間に合って…それ、珍しいな。いくらだい?」
    「100と言いたいとこだけど、80に負けとくよ。」
    「なら包んでおいてくれ、後で取りに来る。」

    何軒か見て回って、奥の店から親父が精算して、
    アレクが荷物を受け取っていく。
    「おい、大丈夫か?」
    フラフラしているアレクに。親父が声を掛ける。
    両手に抱えきれない程の荷物で前が見えないアレクの
    荷の幾つかを親父が持って、車に戻る。

    「これ位で、フラフラしててどうする。まだこれからだぞ。」
    「すみません。」
    やれやれと、親父は再びハンドルを持った。

    朝来た高台に車は登り始めた。
    「今店に向かっているから、このパンでも齧ってな。
    俺は、お前さんが何処から着たとか聞かない。
    真面目にやってくれさえすりゃ、構わん。」

    *
    森の中へ車は進む。
    「この道の左が、お前さんが泊まった家。
    もうちょい先に車を止めるから。」
    古びた建物の横手に、エンジンを止めて、車を降りる。
    親父が一つ荷を持って、勝手口を開く。
    「おい、後の荷物を中に運んでくれ。」

    「ボブ、来てるか?」
    厨房から、返答がある。
    「来てるよ。今朝は少し遅くないか?」
    「悪いな、買い出しに手間取った。あ、それから…
    おい、こっちに来い。使えるかどうかわからんが、
    今日来た、新人だ。よろしく頼む。」
    「分かった。俺は、ボブだ。お前は?」
    「僕は、アレクセイ・イワノフです。」
    「長ったらしいな。アレクでいいかい?」
    「はい。」

    「時間間に合わないと困るから、親父も手伝ってくれよ。」
    親父は、ボブの話を受け、アレクを見た。
    「わかった。アレク、料理の経験は?」
    「ないです。」
    「そうか。このピューラーを持って、ジャガイモの皮を剥け。
    …わかるか?」
    ピューラーを受け取ったままのアレクに、親父は言った。
    アレクはいいえと、首を振る。
    「よく見てろ。こうするんだ。やってみろ。
    …おい、もっと皮を薄く剥け、…そんなものだな。
    剥いたら、水を張ったそこの桶に浸けるといてくれ。
    その箱半分終わったら、声を掛けてくれ。」

    その間に、ボブはこの地方の家庭料理を作るため
    肉を裁いて、幾つかの鍋に分けて
    沸かしておいた湯の中へ掘り込んだ。

    親父は、煮込み料理に必要な野菜の皮を剥いで切っていく。
    ボブは、バターと小麦を挽いた粉を合わせ動物から取った乳を加え
    数種類のソースを作る。
    「鍋は、いつも通りの順でいいんだな。」
    「おうよ。」
    親父は、それぞれの鍋に違った野菜を掘り込んでいった。

    水桶に入っているジャガイモを取り出し、
    親父が切っては、別の水桶に沈める。
    ボブは、魚の下ごしらえに入る。
    親父は、鍋の火加減を調節する。

    「アレク、店の掃除にかかるぞ。」
    そう言って、二人は厨房を出た。

    *
    「何でも初めてみたいだな。俺のすることをよく見て
    同じようにしてくれ。一テーブル毎仕上げていくぞ。
    分からない事は、そのままにしておくな、すぐ聞け。」
    「はい、親父さん。」

    ガチャ、勝手口が開いた。
    「ボブ、おはよう。」
    「あ、女将さん。おはようございます。」
    「上手くいってる?」
    「ギリギリですかねぇ…」
    「そう。あの人は?」
    「客席ですよ。」

    ぽっちゃりとした体系の女将が、店内に入ってきた。
    「どうして、帰って来なかったの!」
    「こっちの小屋に泊まったんだよ。」
    「浮気なら、承知しないよ!」
    「そんな気になるかよ。こちとら一日中働いてるんだぜ。
    夕べは、駅のヤツの頼まれ事だよ。…信じられないって顔するなよ。
    こいつ…面倒見るから、頼むよ。」
    女将は、アレクの顔をマジマジと見た。
    「若いね…まさか…」
    「何考えてるんだ。俺が惚れているのは、お前だけだよ。」
    と、親父は人目憚らず、女将に熱烈なキスをした。
    「そうだよね…時期に、ランチタイムになるから、気張らないとね。」
    女将は、頬を染めながら引き下がった。

    「そうだ、坊や。私の事は、女将と呼んどくれ。」
    「はい。僕、アレクと言います。よろしくお願いします。」

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    <ツブや記>
    熱いんですけど…見えないトコでお願いします(笑)
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      | 2009.09.25 Friday |   ・// N // | - |

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