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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 71
    22:05
    // 小さな音楽会 tiisana ongakukai //

    ガタン ゴトン。
    列車は何か呟きながら走っているのだろうか。
    揺れが身体に伝わってくる。



    あのハーモニーは、素晴らかった。
    単一の言葉では言い表せないくらい
    演奏に幅と深みを感じた。

    自分も成れるのだろうか
    可能性を追求したくなる、そんな瞬間があった。



    **
    表は晴れて、宮殿の裏手に広がる景色が一服の絵のように見える。
    雪で薄化粧した樹々は、湖に青い陰を落とす。
    飛来した渡り鳥が羽を休める。

    僕達が居るのは迎賓館。他に呼ばれた客も無い。
    用意された部屋を使う以外は、
    広間をリビング代わりに、一同が会する。

    「折角だから、聴かせてくれない?」
    とティーカップを置いて、エーメが言った。
    「いいけど。サロンに来たわけじゃないから、楽器は準備してこなかったわ。」とジョー。
    「ご心配なく。貴方達のものとは比べ物にならないけど、楽器はいろいろ揃えてあるわよ。いつもなら、ジョーとハインツがお客様を喜ばせてる頃じゃない。貴方達も何か出きるでしょう。」
    とエーメは一同に言い渡した。

    続けて言う。
    「ジョーはヴァイオリンかしら。ハインツは普段はピアノだけど…」
    「私は、どの楽器でもいいよ。」と気軽にハインツ。
    「フランも何か出来たわね。」
    「私は、クラリネットを。」と慎重にフラン。
    「アルは、何にする?」
    「他の楽器は触った事が無いので、すみません。」と済まなそうにアル。
    「ピアノね、構わなくてよ。」
    「クリスと私は観衆ね。出し物を決めておいて、指示してくるから。」
    とエーメは部屋を出た。

    *
    誰と誰が組んで何をやるかは、
    ハインツの指示と皆の希望で直ぐに決まった。
    エーメが戻るまで、後は待つだけとなった。


    「クリスもピアノ弾けるよね?」とフラン。
    「弾けないわ。子供の頃に触った程度ですもの。」とクリス。
    「それじゃ、誰もが知ってるあの連弾は覚えてる?」
    クリスは、首を振った。
    「楽譜があればいいんだけど…」とフラン。
    「書こうか?」とアルは手持ちの楽譜にスコアを書いた。

    クリスをピアノの前に座らせて、練習を始める。
    「間違っても気にせず弾いてみようか。指ならしだから。」
    と暇を待て余してる皆が交互にクリスの隣に来る。
    ハインツとアルが時々出鱈目な音を鳴らして
    クリスの緊張感は解けて来た。


    ガチャ カタッ ゴトゴト、楽器が広間に運び込まれる。
    「好きな楽器をどうぞ。音合せは各自お願いね。」とエーメ。
    シュクール一家に任せて、用意させた椅子に並ぶ。
    「クリスの音、聴こえたわよ。」
    「恥ずかしいです。全く触っていませんでしたので。」とクリス。
    「だんだん柔らかになって、良かったわ。いつでも弾けるように指鳴らし、しておくといいわ。」
    「はい。」

    「音が調整できたら、始まるわ。貴女も私もラッキーよ。彼らの演奏はサロンでしか聴けないもの。ジョーとハインツは、私と一緒の時以外他の楽器は持たないし。ハインツは、シーズンが来ても仕事が入ると駄目でしょ。フランは、もともと人前に出たがらない。アルは、暫く振りだから。… 楽しみだわ。」
    と彼らの様子を見ながら、エーメは目を輝かせる。
    「もう一台ピアノ入るから、よろしくね。」
    そう言って、ハインツにウインクした。

    *
    エーメとクリスは、曲の余韻に浸り、大きな拍手を送る。
    一同が礼を取る。

    「アンコール。」と言って、エーメはビオラを手に取った。
    「例の。」と言うと、ハインツは子供達を客席に追いやって、
    ジョーと共にスタンバイした。

    「私達は、ついているわね。お兄様。」とフラン。
    「ああ。『幻のトリオ』と謳われるくらいだから。」とアル。
    クリスも聞き逃すまいと、身を乗り出した。

    ジョーとハインツの呼吸はピッタリで
    自然にエーメの音が重なる。ブランクは感じられない。
    期待以上の演奏!!!

    息を呑む。こういう形もあるのだと…

    **
    別れ際、エーメは言った。
    「アル、急いては事を仕損じる。使える時間は、十分に使えばいいのよ。先は長いのだから。」

    *
    線路沿いの景色はさほど変わらない。
    だんだん、意識が遠退いて…

    --------------
    <ツブや記>
    演奏表現を、もっと良くできればいいのだけど、
    現段階は、もがいているばかり(笑)

    宮殿へのお呼ばれは、終わり。
    冬季休み中の出来事は、もう少し続きます。
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      | 2009.07.27 Monday |   ・// N // | - |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |