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遙かなる時空の中で 夢浮橋(通常版) サンタクロースっているんでしょうか? トーマの心臓 (小学館文庫)




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 w*k
兄アニ^^ MarvelousAQL Inc.さんの
ウェブカレ二次創作ガイドライン
により、画像引用
並びに、現在創作中です

 - * - 

*TFC

古川登志夫さんを応援しています♪
 『あるがまま』という生き方に共感
 してしまった人(私=193)による、
 きまぐれ〜なところです。

   では、早速・・・
   肩の力を抜いて、ひと休み♪
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    | 2020.02.06 Thursday | - | - |

    // N // 288
    14:12
    288// 二人のために futari no tameni //

    「よく来てくださったわ。ありがとう、私達のために。」

    アンネットが発した言葉を合図に、
    ゴードン家の執事の顔になったパトリシアが、一礼をし言った。
    「奥に、お食事の用意をしています。フランソワーズ様。
    お召替えが必要なら、お部屋へ先に参りましょうか?」

    「部屋は、変わってない?」
    それを聞いたダニエルが、口を挟んだ。
    「ダニエル様のお部屋を使って頂くように整えています。」

    「部屋数が無いから仕方ないね。姫は、大丈夫?」
    「構いませんわ。ダニエル様は、悪いようになさらないから。」
    「そんな事言われたら、君を前に
    僕は指をくわえてるだけしかできないよ。
    パドン、私が案内するから、君は彼女の傍で待っていて。」

    その様子をただ見守っていたアンネットの視線に気づいた
    パトリシアの耳が仄かに赤くなる。

    「さ、参りましょうか、姫。」
    ダニエルは、彼らの所作に構うことなく、
    悠々とフランソワーズと階段を上って行った。

     *
    運び入れた手荷物を部屋に届けると、
    パトリシアは、キッチンに入っていった。

    エプロン姿のアンネットは、料理を仕上げていく。
    そのまま見ていたい気も少なからず有りはしたが、
    今はその時では無いと、自分に言い聞かせた。

    「アン、手伝えることは、有る?」
    「パッド良いところに。サイドテーブルの上のものを運んで。」
    「了解。」

    二人が愛称で呼ぶようになったのは、最近の事では無かった。
    ダニエルを介さない機会が度重なって、
    町の人達にも公認の仲になっていた。

    きのうきょうの付き合いでもないのは、
    勝手知ったる他人の家とばかりに、
    彼女はこの家を訪問していたからだ、と分かる。

    「パッド、これもお願い。」
    「すぐ行くよ。」


     *
    ラフな装いに着替えた二人が、階下に降りてきた。

    「パパ、結婚おめでとうございます。
    少し早いけど、これは僕達からのプレゼントです。」
    この家に居た頃のようにダニエルは言って、
    パトリシアに書類を手渡す。

    「開けてもいいですか?」
    ダニエルが頷くのを確認して、開封して中から書類を出した。
    「登記書!?」

    大事な書類をなぜ今私に?、とパトリシアは目で訴える。

    「君に預けておくよ。
    本当は、新しい家を建ててあげたかったんだけど、
    ロックシティでは、新築は無理なんだってね。
    だから、父に頼んでここの全てを貰った。」

    「そんな事をなさっては、
    こちらに戻られる術を失くしてしまわれます。」
    「良いんだ。僕は、ここにいつでも帰って来ていいんでしょう?」

    「勿論、勿論ですとも。貴方は、私の主であると同時に、
    私の子供――と呼ぶ事を、貴方は許してくださいました――
    私の大事な家族に変わりありません。
    貴方の配慮で、この別荘の管理も、休暇も沢山頂いています。
    執事として、片時も離れないのが使命だというのに。」

    「君には、とてもとても大変な想いをさせた。
    子供だったからとはいえ、大勢の人に嘘までつかせてしまった。
    悪いと思っている。済まない事をした。」

    「謝らないでください。ここに来なければ、
    こんな素敵な出会いも有りはしなかったでしょう。
    私は、幸せでしたよ。あれから、ずっと、
    いえ、これからだって、もっと幸せになれると確信してます。
    この後、お二人に見守られて結ばれるのですから。」

    「パパ、彼女が困ったような顔をしてるよ。
    ここでは、ここのスタイルでいかないとね。」
    「はい……」
    「ミュラー先生、パパをよろしくお願いします。」

    「本当だったのね。
    主の方が若い――なんて冗談じゃなかったのね。」
    「私は君に嘘を通したくないから、打ち明けたのは全て真実だよ。
    私の良心に誓って、嘘じゃない。」
    「信じるわ。あなたの誠実さは、嘘じゃないもの。」
    「ありがとう、アン。」

    パトリシアは、アンネットの頬にキスをした。
    そして、ダニエルは咳ばらいをした。
    二人が慌てて離れるのを、笑って、見た。

    「パパ、僕もうお腹すいちゃったよ。」
    今しばらくは、あの頃のままで居たい、とダニエルは思った。
    「そうだな、席に着こう。」


    --------------
    <ツブや記>
    8章の流れに沿った、287話の続きです。  

    登場人物>>
     ダニエル・ゴードン
     フランソワーズ・シュクール … フラン
     パトリシア・パドン  … パッド
     アンネット・ミュラー … アン
    -----------------
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      | 2012.04.25 Wednesday |   ・// N // | comments(0) |

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        | 2020.02.06 Thursday | - | - |
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